藤井聡太王将が注目発言「2手目[後]8四歩にこだわりがあるわけではない。自分的に面白いと思ったら…」
将棋の藤井聡太王将(22)=7冠=らトップ棋士が4日、東京都内のスタジオで「ABEMAトーナメント2025」の収録に臨んだ。12日開幕のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)で永瀬拓矢九段(32)の挑戦を受ける藤井王将は今年の戦い方について「2手目[後]8四歩にこだわりがあるわけではない。そのあたりから自分的に面白いと思ったら別の手にチャレンジしたい」と注目発言。16年暮れのデビュー以来、8年間かたくなに守ってきた自身の定跡を覆す可能性を示唆した。 【写真】<ABEMAトーナメント2025>ABEMAトーナメント収録を行った藤井王将の思案顔 相手がどう指そうが、後手番の藤井はこれまで全232局(未放映対局を除く)で2手目は8四歩が定番だった。このメソッドで全8冠制覇という結果を出したが、昨年は叡王を落とし、後手番でも17勝8敗と苦戦。課題を克服するため「変化ではなく進化」を標ぼうし「フラットに見て面白い指し方があれば試してみたい」と明かした。具体例としては角道を開ける3四歩。「あるかもしれませんね」と意味深に笑った。 対する永瀬は表情一つ変えずに「今まで指されなかった形が指されるかもしれません」と受け止めた。昨年は自身と藤井、そして伊藤匠叡王(22)の3者内で「角換わりという戦型は一つに集約された一年」と位置づけ、「今年、それがどうなっていくのが気になっています」と興味津々。4連覇を目指す王者・藤井が新たな姿を披露するかもしれない7番勝負の号砲は、もう1週間後に迫っている。