5度目の総裁選 自民・石破氏の選挙戦略に変化【WBS】
自民党の総裁選挙についてです。既に出馬を表明し、世論調査で支持が小泉氏に次ぐ2位となっている石破元幹事長がテレビ東京の単独インタビューに応じ、これまでの4度の挑戦とは違う新たな総裁選戦略を明かしました。 29日朝、自身の選対本部の初会合を開いた石破氏。2008年の初出馬から4回、総裁選に敗れ続けてきました。 「今回で総裁選は5回目の挑戦」(田中瞳キャスター) 「今でなければいけない。自分でなければいけないことがある。集大成として、今回立候補した。また次があるさと言っていると、人の気持ちは動かない。これが最後だという訴えは、私は大事なことだと思う」(石破氏) 集大成として臨む石破氏。総裁選の戦略にも変化がありました。自民党議員の事務所を一部屋ずつ回り、自身への支持を呼びかけます。実はこれまでは、こうした地味な活動は側近議員たちが担ってきました。 「今回は直接議員と対面する形で、20人の推薦人集めをしたということだが」(田中瞳キャスター) 「推薦人20人をお願いすることを今回ほど一生懸命やったことはない。逆に今までそういう努力を十分してこなかった。反省を込めて言えば」(石破氏) 「派閥がほぼなくなった状態での総裁選はチャンスか」(田中キャスター) 「チャンスと捉えるかどうかは別として、今までは派閥が決めたからこの人だということだった。派閥がなくなったことで、自分はなぜこの人を支持したかをそれぞれの自民党員・有権者に説明する義務ができた。それが大きな違い」(石破氏) その石破氏、掲げる政策は? 「具体的に取り組みたい政策は」(田中キャスター) 「“防災省”。例えば今ものすごく雨が降っている。気象庁が『雨が降ります。大変です。気をつけてください』と言う。でも何か権限を持っているか。気象庁は持っていない」 激甚化する災害に対応するため、防災や被災地支援を一元的に担う防災省の新設を訴えます。 安全保障政策などに比べて普段言及が少ない経済政策については? 「本来日本経済がすべきことは何なんだということ。物事の本質をきちんと議論できる場所が必要だ」(石破氏) これまで国の経済政策を議論する会議は公開を前提にしていましたが、経済危機に対応できるよう、非公開の新たな会議が必要としました。 「守秘義務をきちんと課した上で、本当に日本全体の立場を考えて、本音の議論をする場所。そういう組織が必要だ」(石破氏) ※ワールドビジネスサテライト