特別な一日 2024年ベストショット3選【高藪望】
早朝から夕暮れまで神経を研ぎ澄ませ、一瞬を切り取ることに全てをかけるフォトグラファーたち。2024年シーズンも、ドラマが凝縮された数々の一枚がゴルフ界を彩った。GDOとともに国内外を渡り歩いたプロフェッショナルが選んだ今年の3枚。第4回は高藪望カメラマン編。 【画像】<2023年>高藪望カメラマン ベストショット3選
<マスターズ 2日目 パトロン>
「マスターズ」に初めて行った。 普段のゴルフツアーよりもプレーを撮影することが少なかった気がする。それよりも会場の雰囲気、美しく整備されたコース、場内に咲くお花や鳥、両手に抱えきれないほどのたくさんのグッズを購入した人たち、楽しそうなパトロンたちに心惹かれた。 スマートフォンは持ち込み禁止で、手放しでゴルフを、今を、特別な一日をめいっぱい楽しむ人たちがとても素敵だと思ってシャッターを切った。
<マスターズ 初日 タイガー・ウッズ>
タイガー・ウッズを初めて撮った。ゴルフに詳しくない人でも、きっと知っているであろうスーパーレジェンド。ゴルフの撮影をしていて、個人的に“撮れ高”が高いと思う人は、リアクションが大きかったり喜怒哀楽がある人、そして言葉では説明できない華がある人だ。タイガーはとにかく人を惹きつける何かが、風格が、魅力があり、そこにいるだけでどんな写真も絵になった。 タイガーの名言で好きな言葉がある。 『他人の期待に耳を傾けてはいけない。君は君の人生を生きて、君自身の期待に応えなければならない』 いつでも自分のゴルフを。私も撮影で自分のベストを尽くしたいと思う。
<大王製紙エリエールレディス 2日目 上田桃子>
上田桃子が20年のプロ生活に区切りをつけた。この写真は、最後の18番ホールを終えた後の一枚だ。色々な想いがあふれた表情で、撮影している側も込み上げてくるものがあった。 ずっと第一線で戦ってきて、ゴルフととことん向き合って、計り知れない努力をたくさんされてきたと思う。かっこよくて、強くて、凛とした女性。たくさんの後輩たちの憧れの存在だ。 そんな上田さんのゴルフ人生の大切な一場面を撮影できたことは、一カメラマンとしてもとても幸せなことでした。 20年間本当にお疲れ様でした。