賞金女王逃すも年間MVP獲得、なぜ渋野日向子は激動の1年に輝いたのか?「自分の人生。やりたいようにやればいい」
1試合の平均バーディー数は、4.0000で1位。バーディーかそれよりいいスコアで上がるパーブレーク率も22.5539で1位。渋野の登場で広く知られるようになったバウンスバック率(ボギーかそれより悪いスコアのホールの直後でバーディーかそれよりいいスコアで上がる率)は、26.0684で当然の1位だ。 一方で、フェアウエーキープ率は41位(67.9460)、パーオン率は24位(70.7573)、リカバリー率も11位(64.4612)と特筆すべき数字ではないが、平均ストローク数は、70.5473で4位と抜群の安定感を誇る。このアンバランスな数字は、取るべきところではバーディーが取れる渋野の勝負強さ、集中力の高さを示している。 来年の大きな目標のひとつに東京五輪出場がある。 現在、その代表争いで2番手につける渋野は「今はオリンピックのことしか考えていない」と言い切った。 「自国開催。まだ代表には決まっていないけど、金メダルが取りたい」 渋野よりも強く、うまいゴルファーはほかにも大勢いる。おおらかで明るいゴルファーもほかにいる。だが、その2つを満たし、見えない力でわくわくさせてくれるゴルファーは渋野だけ。シンデレラストーリーの第2幕となる2020年が今から楽しみだ。