二宮和也「前作とほぼ同じキャストだからこそ、その意見に価値がある」『ブラックペアン シーズン2』インタビュー
◆シーズン1から引き続き同じキャラクターが出てくる中で、前回と今回とで変わったなというキャラクターはいますか? そもそも「ブラックペアン」シリーズの原作の主人公でもある世良君がいろんな先生にあって成長していくというお話でもあるので、世良君は物語上も6年の間に研修医から先生になって、いろんな担当を持ったり、時に指導したり、後輩を助けたりというような面が見られるのは すごく印象的でしたし、世良君が一番変わっているのではないかなと思います。 ◆実際に天城を演じて感じたことはありますか? 僕は基本的にその場に置かれたときにどれだけ異物化できるかというのがひとつのテーマでもあるので、あんまり場になじんでいなかったりするのですが、ただオペのときだけはリーダーになっていくという様が面白いと思っています。オペしているときと、していないときの差というのは、わりと意識しているところかもしれないです。 ◆撮影が始まって、大変だったシーンはありますか? 前回とは立場が違うので、オペシーンが大変です。前回は場がピンチになったときに渡海先生が出てきて、ばーとオペをやって帰っていく設定だったので、僕はどちらかというとそこまで大変に感じていなかったのですが、(小泉)孝太郎君や(竹内)涼真はわりと「しんどすぎる」みたいな話をしていて、温度差がすごくあったんです。今回の天城先生は最初から最後までずっとオペをしているので、「このことを言っていたんだな」と分かりました。 ◆キム・ムジュンさんと共演されてみていかがでしたか? すごく頑張り屋だなと思います。異国でいつも通りに仕事をするということがいかに大変かは、僕も何度か経験があるので理解できます。ムジュンの場合は、いつもの制作スタッフ、言葉、俳優さんも違っていて、その3つが違うというのは僕も経験がないので、それをやっているのはすごいことだなと思います。それこそ出てくるワードも難しいので、日常会話というよりかは、術名だったり、 臓器や病気の名前だったりを同時に覚えているし、僕らのせりふもちゃんと頭に入れているので、本当に時間がいくらあっても足らないだろうなと思うぐらい頑張ってくれています。 ◆二宮さんも経験があるとおっしゃっていましたが、自分が海外にいる時と重ね合わせるところもあったのでしょうか? やっぱり海外にときの大変さはすごく感じますし、単純に自分の家に帰れないわけじゃないですか。それがいい意味で価値につながればいいですけど、ストレスにならないように僕らは日本の役者さん以上にケアしていかなきゃいけないというのはあります。ムジュンも来て楽しかったな、日本でこのチームとお芝居をやれてよかったなと思って帰ってもらうのが僕らの目標になってくると思うので、お芝居だけではなく、いろんな経験ができたらなというのは話しています。 ◆ムジュンさんから撮影の合間にやったゲームで二宮さんに勝って、ご飯に行く約束をしていると聞きました。 ご飯を食べに行く約束をしました(笑)。ムジュンが食べたいものを聞いたりして、わりと普通のやりとりもしていますし、例えばお芝居のことだったり、韓国語で言うとこれはどうなるんだとかということもやってくれていて。日本語でこういうことを言いたいんだけど、ニュアンスはこれで合っているのかという質問もあったりするので、そこの齟齬がないようにコミュニケーションを取れているのかなと思います。