アストン マーティン新型「V12スポーツカー」9月2日発表へ 835馬力のヴァンキッシュ登場
少量生産の可能性も
英国のアストン マーティンは9月2日、V12エンジンを搭載した新型「ヴァンキッシュ」を発表する予定だ。DBSの後継車となる。 【写真】英国の高性能ラグジュアリー・スポーツカー【アストン マーティン・ヴァンキッシュの走りと内外装をチェック】 (34枚) 最高出力835ps、最大トルク102kg-mを発生することが確認されている。同社の量産スポーツカーとして最もパワフルで、これを上回るのはワンオフ車のヴィクターとハイパーカーのヴァルキリーのみだ。 車名は未公表だが、アストン マーティンの予告動画や公式SNSでは「すべてを打ち負す(all will be vanquished)」と記されていることから、「ヴァンキッシュ(Vanquish)」となることが確実視される。 搭載されるV12ツインターボは、シリンダーブロックの強化、シリンダーヘッドの再設計、カムシャフトの形状変更など広範囲にわたって改良が加えられている。吸排気ポートも新しくなり、スパークプラグの位置を変更し、より強力な燃料インジェクターを採用することで「最適化された燃焼」を実現しているという。 排気量(先代DBSは5.2L)についてはまだ明らかではないが、アストン マーティンは「かつてないパフォーマンスと高効率を達成する」としている。 エンジンユニットは「ごく限られた数」が手作業で組み立てられるとのこと。新型ヴァンキッシュは少量生産モデルになる可能性がある。 最高技術責任者であるロベルト・フェデリ氏は、「V12エンジンは長い間、パワーと名声の象徴であり、エンジニアリングの情熱と技術力の証でもありました。最高出力835ps、最大トルク102kg-mを誇るこの比類なきエンジンは、アストン マーティンにとって、まばゆいばかりのV12新時代の幕開けを象徴するものに他なりません」と語った。 以前、プロトタイプが欧州で目撃され、全体的なシルエットが明らかになった。エンジン冷却用の大型の通気口や、ダウンフォースを高めるスプリッター、リアディフューザー、4本出しマフラーなどが確認されている。 チーフ・クリエイティブ・オフィサーであるマレク・ライヒマン氏は以前、ボディやプラットフォームの一部はDB12と共有しているものの、DB12や新型ヴァンテージとは「まったく異なる」モデルになるとAUTOCARに語っていた。
フェリックス・ペイジ(執筆) 林汰久也(翻訳)