泥だらけのローラも熱演、映画『バイオハザード』に込められた女性への敬意
2002年の第1作公開から実に足かけ15年、『バイオハザード』シリーズがついに完結。23日から世界に先駆けて公開される『バイオハザード:ザ・ファイナル』には、日本の人気タレント、ローラが主人公のアリスと共に戦う女戦士コバルト役でハリウッドデビューを飾り、話題となっている。 同作の監督であり、主演のミラ・ジョヴォヴィッチとは、公私ともに良きパートナーであるポール・W・S・アンダーソン氏。彼にとって同シリーズとはどんな存在だったのか? ローラに感じたインスピレーションやミラと共に紡ぎあげてきたタフで美しい女戦士像に込められた思いなどについて語ってもらった。
監督としての成長もミラとの出会いも『バイオハザード』があったから
――長く続いてきた『バイオハザード』が、いよいよファイナルを迎えました。監督にとってこの作品はどんな存在なのでしょうか。 6作品もあるようなシリーズ全てに、プロデューサー、脚本、監督として関われるチャンスはそうめったにあることではありません。『バイオハザード』は私の映画制作者としてのキャリアの中でとても重要な位置を占めています。もちろん、このシリーズのお陰で、監督としても大きく成長できました。10年前の私では出せなかったエモーショナルな部分、人の心を突き動かすような重みも今回の作品では表現できたと自負しています。 また、シリーズ第1作で無垢な状態で起き上がったアリスは、シリーズが進むたびに、再生を繰り返していきます。どの作品も同じミラが演じていますが、第1作のアリスとワシントンDCから脱出していく今回のアリスとは明らかに違っているはずです。それは、『バイオハザード』シリーズ6作品を通してミラ自身が成長しているからであり、それが作品に重みを加えているといえるでしょう。 また、この作品のお陰で、私はミラと出会い結婚し、そして愛する二人の娘にも恵まれました。そういう意味でも、『バイオハザード』が私の人生において大きな位置を占める大切な作品であることは間違いありません。