南海トラフだけじゃない「京都」に潜む大地震のリスク『花折断層』とは?最大震度7・負傷者最大6万人以上か 専門家は“京都らしい街並み”のリスクを指摘
最大37万人と想定される「帰宅困難者」京都市は一時滞在施設を増設へ
また、懸念は火災だけではありません。大勢の観光客でにぎわう京都。地震が起きたときに心配されるのが多数の「帰宅困難者」です。京都市は最大37万人もの数を想定しています。帰宅困難者にどう対応するか。行政と宿泊施設が対策を始めています。 (市の職員)「発災から1時間後をめどに開設の準備をしていただきまして、『一時滞在施設の開設をお願いできますか?』という依頼を出させていただきます」 この日、市の職員が訪れたのは京都駅近くのホテル。帰宅困難者などのための「一時滞在施設」に新たに指定されたことを受け、災害が起きた際に開放される朝食会場などを見学しました。 (市の職員)「何人ぐらい入りますか?収容人数は」 (ホテルの社員)「87席あるんですけれども、宿泊のお客さまとの兼ね合いもあります」 ただ、京都市によりますと、こうした一時滞在施設は7月末時点でまだ123か所で、さらに数を増やすべく今後も事業者らに協力を求めていく方針です。
「1週間~10日は地元で助け合わないと」地震で孤立集落となる恐れ…備え進める地域
一方、市の中心部以外でも強い危機感を持つ地域があります。花折断層が通る左京区の大原です。今年6月、住民らが集まったのは地区にある教育関連施設。新たに避難所として指定され、飲料水や非常食など備蓄品を運び込んでいました。 (住民)「飲料水。アルミ缶のボトルです。490mL入りのボトル缶が24本入っています。大原は道路が寸断されたときに、行政が来るのに時間かかるだろうと」 市の中心部から大原に向かう道は山道の2本だけ。地震で土砂崩れなどが起き道路が寸断されれば、孤立集落になる恐れがあるのです。 (住民)「震度7の時の災害の状況を想定してどんな状況になるのか。寸断されたときはヘリポートはどこになるのか」 (住民)「花折断層が動けば、京都市内(中心部)が大変になると思うんです。ここら辺はすぐに(行政からの)応援は来ないだろうと。最低限1週間~10日ぐらいは地元で助け合わないといけない」