ウォール街とテック界の大物、砂漠のダボス参加へ-中東戦争のさなか
テキサスA&M大学のグレゴリー・ゲーズ教授(国際関係論)は「地域的な不安定が外国からの投資の見通しに与える影響は完全にマイナス」であり、「たとえその国が紛争に直接参加していなくても、紛争地域には資本は集まらない」と指摘した。
サウジでは依然として大規模な開発計画が推進されている。FIIインスティチュートのCEOであるリチャード・アティアス氏によると、今後1週間のうちに、世界中の企業幹部によって280億ドル以上の契約が発表される見込みだ。
しかし、中東地域における紛争は、間違いなく世界中の投資家の心理に影響を与え、サウジアラビアもその影響を受けている。
コープリー・ファンド・リサーチの調べによると、サウジアラビアへのエクスポージャーを持つ新興市場のアクティブ運用ファンドの数は、今年のある時期まで急増していたものの、イスラエルとイランの緊張が高まったことで伸び悩んでいる。
同時に、ムハンマド皇太子が会長を務める政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は、外国企業にとって資金を引き出すのがより困難な場所になりつつある。国内プロジェクトへの注目が高まる中でPIFが海外で使う資金が減少することが懸念されている。
とはいえ、FIIの主催者は依然として自信を持っており、今年のイベントには約7000人が参加登録している。これは現在の紛争が始まってから数日後に開催された昨年の会議の参加者数よりも多い。
FIIインスティチュートのアティアス氏は、「世界で何が起ころうとも、投資家はやって来る。ショーは続けなければならない」と述べた。
原題:Wall Street and Tech Royalty Fly to Saudi Amid Mideast War (1)(抜粋)
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Matthew Martin