新セットアッパーはほろ苦デビューも…ソフトバンク杉山一樹がピンチで見せた「勝負の選択」は成長の証し
◆ソフトバンク2―3西武(7日、みずほペイペイドーム) 新セットアッパーのデビューは、ほろ苦いものとなった。ソフトバンクの杉山一樹投手(26)は1点リードの8回に登板するも1回1失点でチームも逆転負けを喫した。 ■牧原大成の技術が詰まった一振り【写真】 淡々とした表情ながら言葉には悔しさがにじんだ。「自分の役目を果たせなかったのはチームに申し訳ないですし。3連敗していて、中継ぎ陣が結構いっぱいいっぱいの状態で勝ちきれなかったのは悔しいです」 これまで僅差の終盤での登板機会がほとんどなかった。ただ、松本裕樹、藤井皓哉、津森宥紀ら勝ちパターンの投手が相次いで離脱。突如回ってきた役目に「プレッシャーとか感じて自分が変わらないように気を付けて投げているんですけど、難しかったですね」と苦笑いを浮かべた。 ただ、弱気な姿は見せなかった。源田壮亮を打ち取って2死二塁。倉野信次投手コーチがマウンドへ駆けつけ、提案されたのは申告敬遠。杉山の選択は「大丈夫です」と西川愛也との勝負だった。 「自分がどうしようもない状態ではない。ある程度(ストライク)ゾーンで勝負ができていたので、変わらず自分のボールで抑えるというのが理想。そう思っていたので大丈夫って答えにしました」 39試合に登板し、4勝0敗、防御率2・05。春季キャンプ中に自ら救援を志願し、以前と見違えた姿でここまで結果を残してきた。勝ちパターンの離脱があったとはいえ、8回を任せられ、自分で自信を持って勝負を選択できるようになったのは間違いなく杉山が成長した証だった。 倉野コーチは「今日の時点ではあれがベストな選択だったと思う」と起用を振り返るなど、信頼を崩さない。苦しい台所事情だが優勝のためには右腕の躍動は欠かせない。(鬼塚淳乃介) 【#OTTOホークス情報】 【おすすめ記事 小久保監督一問一答完全版】 渡米していた守護神ロベルト・オスナが再来日。小久保裕紀監督との面談で語ったことは? 【▼小久保監督一問一答完全版は下記関連リンクから▼】
西日本新聞社