「当初は木造の車両だった」西鉄天神大牟田線が開業100周年 懐かしい写真と映像
RKB下濱美有記者「西鉄天神大牟田線春日原駅近く、年季の入ったベージュの建物が見えてきました。実はこの建物、開業当時つまり100年前からこの場所に建っているんだそうです。」 天神大牟田線の「心臓」として、100年間に渡って支えてきた春日原変電所です。 西鉄鉄道事業本部施設部古賀史朗電力課係長「電力会社から2万2千Vの交流電気を購入し、ここの変電所の中で直流の1500Vに変換をして、電車の電気、駅とか踏切に使う電気に変えて送り出す。電車を動かすための心臓部。」 大正時代の電車は600ボルトが主流でしたが、西鉄は開業時から1500ボルトを採用。より早く、より多くの乗客を輸送することが可能で、1983年には最高速度が100キロに。利用者は1992年度に年間1億2788万人を超えました。 高架化が進み、先月には新駅の「桜並木駅」が開業した西鉄天神大牟田線。西鉄は「更なる利便性の向上を目指し、愛される電車にしたい」と話しています。一方、人口の減少に伴い、利用者が減っている駅もあり、今後、路線をどう維持していくのかも課題となっています。その主な理由は1997年の大牟田市の三池炭鉱の閉山や福岡県南部の人口減少などがあげられます。 西鉄によりますと2022年度の天神大牟田線の輸送人員は1日平均23万2000人、年間8483万人で、ピーク時より約4200万人減っています。こうした現状を少しでも打開しようと、西鉄は新たな取り組みも行っています。 今年で運行開始から5周年を迎えた「THE(ザ)RAIL(レール)KITCHEN(キッチン)CHIKUGO(チクゴ)」地元の食材にこだわった料理が楽しめる観光列車で、3月からは太宰府でおよそ80分停車する新しいコースでの運行も始まっています。 そして、自転車を車内にそのまま持ち込める「サイクルトレイン」も導入されています。土日・祝日のみですが、西鉄の公式LINEアカウントで事前に予約すれば、持ち込み料300円で利用できます。
また、西鉄は11日、PayPayドームでホークス戦がある日に、福岡(天神)駅発の有料座席列車「Nライナー」を試験的に運行すると発表しました。1日3便で1便あたり200席を運賃とは別に300円で販売します。二日駅まで11駅には停車しません。まずは4日間で実施してみて、利用客の反応を見て、今後どうするのか検討するということです。
RKB毎日放送