美ボディクイーンの原点はダンス 元B’sGirls・千原由理奈、走り続けた有言実行の日々【千原由理奈(前編)】
「しんどい時もあったけど、そこを乗り越えたからこそ今があるんだなって。挑戦の連続が積み重なって、目標を叶えられたのかなって思います。高校時代の経験は私の宝物です」 小学6年の時点で高校を選んでいたエピソードが象徴するように、つねに先を見て行動するタイプだった。高校卒業後の進路ももちろん決めていたが、将来に一抹の不安を感じ始めていた。 「高校を卒業した後は大阪に出て、ダンスの専門学校に通いたいと思っていました。でも、将来を考えたらダンサーで生きていくのは無理だって親にも言われましたし、自分でも本当に一握りの人しかなれないってわかっていました。体育の先生や警察官などいろいろ進路を考えたんですけど、やっぱり好きなダンスを諦められなくて、がんばることを決めました」 覚悟を決めて大阪に出ると、可能性を見出すために何でもトライした。ダンスはもちろん演劇、ミュージカル、テレビ出演など、すべて自分の力にしようと専門学校の2年間を全力疾走した。
「歌が苦手だったので、ミュージカルはきつかったですね。ただ、やるからにはトップを狙う精神でした。1年生の時は先輩がすごくて主役になれませんでしたけど、2年生の時に大ホールの公演で主役をもらいました。2時間半くらいの台本を全部覚えたり、発声からしっかりトレーニングしたり、いろいろなことを経験できました」 苦手もすべて力に変え、自分を磨いて叩き上げた千原さん。そんな日々を過ごした先にあったのが、B’sGirlsのオーディション合格だったのだ。当時を振り返って彼女は「大阪に出てきて、死ぬ気でがんばった2年間を過ごしてよかったなって。努力が全部つながった瞬間でした」と語る。 念願だったダンサーになる夢を叶えたものの、ここから大きな人生の転機を迎えるのだった。
千原由理奈(ちはら・ゆりな) 2021年まではオリックス・バファローズの球団公式ダンス&ヴォーカルユニットである『B’sGirls(ビーズガールズ)』に所属しダンサーとして活躍。現在はボディコンテスト団体『SUMMER STYLE AWARD(サマスタ/SSA)』の認定講師および、BEAUTY FITNESS MODEL部門のPRO選手として活躍中。2023年には年間の集大成である『JAPAN PRO GRAND PRIX』にてクラス2連覇を達成した。ブレイクダンスが起源のエクササイズ『HIIT THE BEAT』の講師も務めるなど、自身の経験を活かしてフィットネスの普及に尽力している。
取材・文・写真/森本雄大