政治記者が野党の相関図を図解!見えてくる問題とは?選挙ドットコムちゃんねる
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年1月31日に公開された動画のテーマは……「野党の相関図、まとめてみました」 ゲストに朝日新聞政治部記者の今野忍氏をお招きし、野党の最近の動きや相関図、共闘の可能性について語っていただきました。 野党の共闘、どこが問題? 【このトピックのポイント】 ・分断された野党、2015年以降の流れを振り返る ・たった1枚でわかる、野党の相関図 ・低い内閣支持率、それでも勝ててしまう与党の現状を変えるには 最近、野党の動きが活発です。 ・日本共産党で23年ぶりに委員長交代。女性初の委員長に就任したのは田村智子氏 ・立憲民主党で辻元清美氏が代表代行に就任 ・日本維新の会と教育無償化を実現する会が統一会派を結成 ますます関係性がごちゃごちゃし、わかりづらくなってきた野党の関係を、今野記者に整理していただきました。
2015年以降、野党再編の主な流れ
おおまかには、民主党の流れを汲む勢力と、いわゆる「第三極」と呼ばれる維新の党や希望の党が「くっついては離れ」という流れになっています。 2009年、鳩山由紀夫総理のもと政権交代の時には衆議院で308議席を獲得していた民主党。3年3か月を経て下野することとなった2012年衆院選では、わずか57議席にまで激減しました。 今野忍氏「恐ろしいですね、小選挙区で」 3年3か月の民主党政権では、子ども手当などのマニフェストが守られなかったことによる混乱のほか、東日本大震災への対応やその後の原発対応を迫られる中、橋下徹氏らによる維新の党、小沢一郎氏の分裂といったできごとがありました。 その維新の党は2015年、大阪組と非大阪組に分裂しました。江田憲司氏ら旧民主党系が民進党へ、大阪組はおおさか維新の会を立ち上げます。のちの日本維新の会です。 民主党と維新の会が一緒になった民進党は、蓮舫氏が代表に。しかし、国籍のことで批判を受け前原氏に代表交代したところで、希望の党が誕生しました。さらに、支援勢力で立憲民主党(昔の総評:公務員労働組合)と国民民主党(同盟:旧民社党系、自動車などの民間の労働組合)で分裂しました。 結党後わずか7か月で解散した「希望の党騒動」を経た後、国民民主党の半数以上が立憲民主党に合流したものの、玉木氏を中心とした20数名が残留。小さな国民民主党の中でも、さらに自民党に近づくことで政策を実現させたい玉木氏と、非自民・非共産で野党の共闘を掲げる前原氏との主導権争いがあり、現在に至ります。 今野忍氏「集合・離散を繰り返す野党。細かくなったような、先が見えないなという状況」