「まだまだ頑張ります」 申ジエは3度目の“全英制覇”逃しても笑顔
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(25日)◇セントアンドリュース オールドコース (スコットランド)◇6784yd(パー72) 聖地セントアンドリュースでの熱戦を大量の画像で 「全英女子」フォトギャラリー 最終18番をバーディで締めくくった申ジエ(韓国)は通算5アンダーの2位タイに終わった。2001年にメジャー昇格後の“全英女子”で08、12年に次ぐ初の大会3勝、12年間の大会最長ブランクVなど数々の偉業を逃したことを、36歳は明るい苦笑で受け止めた。 後続を1打リードする通算7アンダーで迎えた最終日は“聖地”セントアンドリュースの風に苦しんだ。「前半は良かったんですが、風向きが昨日と逆で後半は(2打目で)長いクラブを持つことが多くて」。「67」で回った3日目とパーオン率は大差ないが、パット数は28から36へ。ままならないショットがグリーン上に影響を与えたのは明らかだ。 アウトはパープレーで切り抜けたが、11番(パー3)でボギー。4人のトップタイで迎えた15番は2打目でグリーンを捉えたが、キャリーしたボールが勢いよく前方へ。大きくスライスする20m超のファーストパットは6mもショートして3パットになった。前日はピンに絡める劇的なバーディを奪った最難関の17番(446yd)はティショットを左ラフに打ち込み、約200ydも残った2打目は、グリーン右にあるブッシュへ。懸命のアプローチも7mにしか寄らず、ボギーとなって4アンダー。優勝の望みが消えた。 それでも、笑みは絶やさなかった。ミスしても、パットを外しても前向きに、柔らかい顔つきのまま聖地と向き合った。 中継局ゴルフネットワークのインタビューでも清々しさが際立った。ラウンドレポーターを務めた産休中の有村智恵からマイクを向けられて、今後について「いろいろと後輩の人の目標になれるようにしたいです」。国内ツアーはメンバー登録後、通算28勝で永久シードまであと2勝に迫る。次戦は9月5日開幕の国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」(沖縄/喜瀬かねひでCC)。「夏に沖縄、楽しみです」。同じ36歳で感極まったような表情を見せていた有村に「(早く復帰しないと)寂しいよ」と語りかけ、笑顔で頬を擦り寄せ合った。