【鳥取】現役引退の長谷川アーリアジャスールが心境を語る「みんなの声で泣いてしまうかもしれないけど、笑顔で終わりたい」
「サッカーから離れることは考えられない」
夫人に引退を告げる際は「他愛もない会話から『もう今年で引退するわ』と言った」そうで、「最初は『え、そうなの?』みたいな感じで反応していた」という。その後に正式発表があり、周囲の友人などから引退について聞かれることが増えた夫人は、「最近になって実感が湧いてきたみたいで、この前あらためて『サッカーを引退するんだね』と少し電話で話した」と明かした。 若いチームメイトへの思いも語った。20歳代半ばの選手が多い鳥取の現状を踏まえ、「常に上に行きたいという気持ちを忘れず、あきらめず、サッカーに打ち込んでほしい」とアドバイス。「現役生活の時間は限られている。僕自身、長くやらせてもらいましたが、1年1年が勝負で、それはJ3だろうが、J1だろうがJ2だろうが、カテゴリーは関係ない。サッカーをやっている人は同じだと思うので、1日1日を大切に頑張ってもらいたい」とエールを送った。 引退後のセカンドキャリアでも「ずっとやってきて、自分の生活の一部になっている大好きなサッカーから離れることは考えられない」ときっぱり。鳥取加入後もシーズンオフの子ども向けサッカー教室など普及・貢献活動を行なっており、「そういうものを、自分が行かせていただいたチームなど、お世話になった場所でやっていくことでも、Jリーグや日本サッカー界に恩返しできるんじゃないかと思っているので、そういうこともイメージしている」と未来を見据えた。 ホーム最終戦となる11月17日の明治安田J3リーグ第37節・ツエーゲン金沢戦後に引退セレモニーが予定されており、それを含めて現役生活は残り2試合。「まずは1試合でも多く出場して、良いプレーを見せて、感謝の気持ちをピッチで伝え、清々しい気持ちで次に向かっていきたい」と意気込み、「みんなの声で泣いてしまうかもしれないけど、笑顔で現役生活を終わりたい」と強い決意を口にした。 取材・写真◎石倉利英