「ホテルインディゴ長崎」13日開業 築126年の南山手の洋館、外観維持し改修
国の重要伝統的建造物群保存地区に立つ築126年の洋館を改修した長崎市南山手町の「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」が13日に開業する。開発を手がけた不動産開発大手の森トラスト(東京)が5日、長崎市内で会見を開き、建物の保存、活用法などの概要を説明した。耐震性を確保する補強などを施した上で、赤れんが造りの壁や屋根などの外観をほぼそのまま維持したとしている。 同ホテルは同社が児童養護施設マリア園の旧本館を改装し、英インターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)のブランド「ホテルインディゴ」を誘致。2017年に計画を公表した。森トラストが九州でホテル事業を展開するのは初めて。 同館は1898年にフランス人修道士の設計で建築された。3階建ての本館に聖堂が付属した構造。外観を維持するため、赤れんが造りの壁や屋根、聖堂を補強した上で保存、復元。柱や床などの木造部分を撤去し、コンクリートの鉄骨造に改修した。屋根も一部を復元しながら再利用した。聖堂部分は窓のアーチ型のステンドグラスなどを残し、レストランにした。本館横に「北館」を新設し、渡り廊下で接続した。 総延べ床面積は約4500平方メートル。客室はスタンダード(約26平方メートル~)やスイート(約55平方メートル)などの10タイプ計66室。フィットネスジムも完備した。 同日、長崎市役所を訪れた同社の増永義彦常務は「長崎は古くからの海外との交流など特徴的な歴史がある。歴史的なもの、現代的なものを同時に楽しんでもらいたい」と語った。