シート地とかじゃなくてクルマ全体で「デニム」を表現! ビームスと日産がコラボしたROOXの担当者に直撃インタビュー【TAS2024】
使い込むことによって愛着が強まるクルマ
いまや東京オートサロンにも多くのメーカーが出展していますが、東京オートサロンはカスタマイズカーの祭典として、モビリティショーとは異なる雰囲気を創り出しているのが特徴です。そこでメーカー系ブースから気になるデザインのクルマについて、担当者に直撃インタビューを試みました。今回は日産ブースから「ROOX BEAMS CUSTOMIZED CONCEPT」に直撃です。 【画像ギャラリー】ビームスとコラボした日産ルークスのインテリアなどのディテール お話をうかがったのは、ビームスのプロダクト本部でディレクター・バイヤーを担当する加藤忠幸さんと、ビームスクリエイティブの仲西遙奈さん。まずは企画の立ち上げから聞いてみましょう。 「もともと日産さんとは『コンテンツ東京』というイベントを通して交流があったのですが、今回は「ルークスを使って何かできないか?」という提案をもらった形ですね。企画としては5案ほど考えたのですが、そのなかから今回のデニム仕様が採用となりました」 ──なぜデニムをテーマに選んだのですか? 「じつは私(加藤氏)の実家は農業を営んでいまして、トラックなど軽自動車を使うことが多いんですね。私も頻繁に運転するのですが、長く使っているとやっぱり愛着が沸いてくる。そういう、使い込むことで馴染んでくる点がデニムに通じると考えたワケです」 ──デニムをテーマにするとして、それをどのようにクルマへ落とし込もうと考えたのでしょう? 「まずはボディカラーですね。ふつうデニムというとインディゴカラーを思い浮かべますが、このベージュはデニムの裏地をイメージしたモノなんです。ちゃんと作られた服は、じつは裏もしっかり作り込まれていて、日本製の服が「ジャパン・クオリティ」として世界で評価が高いのはそのためなんですね。デニムも同じで、じゃあそれを表現してみようと」 ――なるほど、裏地をメインに見せたかったワケですね。もしかして、インテリアも同じテーマですか? 「そうですね。いいデニムの特徴である「耳」の部分もしっかり見せるデザインです。もちろん、裏地は色移りしないという実用的な理由もあります。一方で、座面より下はインディゴブルーを使ってアクセントとしています」