巨人入りマルティネスを打ち崩せ!意地を見せろドラゴンズ"今日の友は明日の敵"
竜の守護神だったライデル・マルティネスの移籍が決まった。行き先は、宿敵・讀賣ジャイアンツとのこと。ドラゴンズに残ってくれないかという淡い期待はあったものの、いざ現実を突きつけられると、竜党としては残念で複雑な心境だ。(敬称略) 【画像】2024シーズンの中日ドラゴンズを画像で振り返る!【ギャラリーはこちら】
マルティネスの歩み
ライデル・マルティネスは、キューバ出身の右腕で、森繫和監督時代の2017年(平成29年)に、育成選手としてドラゴンズに入団した。翌年に支配下登録されて、先発を任されたが、ランナーを背負うと投球が不安定になるなど、あまり結果を残せなかった。その後、リリーフへと配置転換されたことが、日本プロ野球におけるライデルの道を一気に開けることになる。193センチの身長から投げ下ろすストレートと落差のある変化球。これによって、クローザーとして大きく開花した。
圧倒的な守護神だった
「ドラゴンズがリードしていたら、相手チームに9回の攻撃はない」。ここ何年かは、そんな余裕を持って応援してきた。「必ず抑える」それだけ圧倒的な切り札だった。その名前がコールされると、本拠地バンテリンドームは興奮状態に包まれた。 2024年(令和6年)シーズンも自己最多の43セーブを挙げて、2022年に続き、2度目の最優秀救援投手のタイトルを獲得した。ライデルが初めて失点する試合自体が注目されるほど、防御率0.00を守り続けた。28歳という年齢からも、まだまだ長くドラゴンズのユニホーム背番号「92」の姿で活躍してほしかった。
竜も破格の条件提示
キューバ選手の契約は、選手ではなくキューバ政府が窓口になる。もちろん選手本人の意向も参考になるとは思うのだが、その"さじ加減"は分からない。「ずっとドラゴンズにいたい」とインタビューに答えていたライデルの気持ちを信じたかった思いもある。育成選手から8年間を過ごした名古屋の地、そしてドラゴンズというチームである。今回ドラゴンズは「4年総額40億円以上」という条件提示をしたと伝えられる。年俸にして年10億円。ドラゴンズ史上の最高額である。それでも、ライデルは去ることになった。