理想は「接戦を勝ちきる」 創成館・田中が好機逃さず先制打 センバツ交流試合
◇○創成館4-0平田● 2020年甲子園高校野球交流試合は第2日の11日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場であり、創成館(長崎)が平田(島根)に4―0で勝利した。 【創成館-平田 熱戦の様子を写真特集で】 創成館の1番・田中が、リードオフマンとしてお手本のような打撃を見せた。 初めての好機を迎えた三回2死二塁。4球目、外角高めの直球にバットをコンパクトにたたきつけると、鋭いゴロが二遊間を抜けて先制適時打になった。欲張らない姿勢が、チームを勢いづけるきっかけとなった。 打線は序盤、平田の右腕・古川のチェンジアップに苦しんだ。打者一巡の時点では、9人中7人がライナーやフライと打球を打ち上げていた。遅い球速に緊張感も相まってスイングに力みがあったが、一度打席に立った経験を生かし、1番打者が突破口を開いた。 中学1年時には福岡県久留米市の陸上大会の100メートル走で優勝したほどの健脚の持ち主だ。身長170センチと小柄だが昨秋から1番打者を務め、長打こそ少ないものの、昨秋の公式戦打率はチームトップの4割5分5厘を残した。 「接戦を勝ちきる」ことを理想とするチームのリードオフマンは、勝つための役割をしっかり果たし、甲子園で高らかに校歌を歌った。【森野俊】