「ほどよい相槌」「声のトーンを合わせる」…しゃべりのプロ2人が語り合う、話し&聞き上手になるための心得。
あずみ はい、前座修業中に身につけました。前座の時代は師匠(林家たい平さん)に、あなたは自分をいないものとしながらも、いかにあなたの存在で周囲が気持ちよく過ごすことができるかそれだけを考えなさい、と言われまして、それで常にニヤニヤしていれば何でも乗り切れることを知りました。
阿部 なるほど。会話にはバーバル(言語)とノンバーバル(非言語)のコミュニケーションがあるといわれますが、同じ内容を伝えるのでも、ムスッとしているより、笑顔のほうが相手によっぽど伝わるものがありますよね。 あずみ はい、最後はこれです。
今からすぐに実践できる、 ノンバーバルのコミュニケーション。
■ 話すときは相手の顔を見る。 ■ 程よい相槌は聞き上手の必須条件。 ■ 人はニコニコしてる人に心を開く。 ■ 声のトーンを相手に合わせる。
阿部 恵 さん あべ・めぐみ スピーチコンサルタント 合同会社Confill代表。元CBC(中部日本放送)アナウンサー。国会議員政策担当秘書を経て、現職に。ビジネスパーソンなど6000人以上のスピーチを指導。
林家あずみ さん はやしや・あずみ 漫談家 2010年、林家たい平を師匠に三味線漫談家として弟子入り。2014年には前座修業を終えて、現在、寄席や落語会などの高座を中心に活躍中。
撮影・青木和義 イラストレーション・大庫真理 構成&文・堀越和幸
『クロワッサン』1114号より
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