『海に眠るダイヤモンド』最終回には“実現不可能”な絶景が? 新井P「未来に繋がるものを」
このドラマの先にも未来は繋がっている
――第6話では朝子が屋上庭園を完成させるエピソードも描かれましたね。 新井:屋上庭園は、実際に端島で行なわれていたことなので、その史実を活かしたいと野木さんが書かれました。なので現代の朝子さんにそういう仕事をしてもらおうとなりました。今、東京でも屋上緑化は進んでいるので、そこと重ね合わせようという気持ちもあって。屋上緑化だけに関わらず、いかに過去と現代とリンクできるかみたいなことは常に考えていたことなので、その一つとして屋上緑化の設定が使えるなと思われたんだと思います。 ――地層の積み重ねであったり、50年ぶりに芽を出すコスモスの種であったり、次世代への希望を託すようなメッセージを随所に感じたのですが、そのあたりの想いは? 新井:そうですね。時代は繋がっていて、自分が歩んでいる先にも未来がある。このドラマを観たことで、何かその先の未来が変わっていくのか、いかないのか……ということは考えていました。今のように便利なものがたくさんなかった時代にもダイヤモンドのようなキラキラしたものがあった。その地続きで、今に、未来に繋がるものを見つけてもらえたらいいなと思っています。 ――未来に繋がるという点では、新井さんプロデュース、野木さん脚本、塚原さん監督という黄金チームで、また次にこんな作品が作りたいというお話はされているのでしょうか? 新井:きっと最終回の放送を終えて、乾杯したときにまたそういう話が膨らんで行くと思いますが、今はとにかく『海ねむ』に集中してます! ――その言葉を聞いて未来が楽しみになりました。では、改めて最終回を楽しみにされている視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。 新井:全ての謎が解きまくられる2時間スペシャルになっています。もしお時間がある方は、ぜひまた第1話から見返していただきたいです。もう一度1話から観ると「ああ、ここでもう繋がっていたんだ」と、見えるものが変わってくると思いますので。そして、一番の謎はやっぱり鉄平がどうなったのかってところだと思うんですが、SNSではいろんな考察が飛び交っているようですね。そうして盛り上がってくださるのは嬉しい限りです。ほかにも「私、現代パート派!」「私、過去派!」みたいな感じで楽しんでくださっている方もいらっしゃるとも聞きました。やっぱりみなさんそれぞれ興味があることって違うし、注目する人々が異なるとは思いますが、現代パートには滝藤賢一さん、麻生祐未さんにもご出演頂きました。どんな役どころなのか、そのあたりも楽しんでいただけたら嬉しいです。過去と今。そして未来へと地続きで繋がっていく時代に思いを馳せながら、それぞれの人生を見届けてください。そして、もちろんリアルタイム推奨です!
佐藤結衣