ほぼ“絶滅寸前”…薪で風呂を焚く老舗銭湯 たった1人で戦う3代目の矜持「良い文化を残すのがウチの役目」
他の施設との差別化するため、110度の高温に設定しています。このサウナを目当てに来店するお客さんも多いといいます。 男性客: 「本当そうですよね、最高ですね!ここがないとやってけないです」
そして、若いお父さんやお母さんたちにも来てもらえるよう、工夫はほかにもしています。親子連れがお風呂で遊べるおもちゃで楽しんでいました。
男性客: 「ありがたいですね。地域の人も結構、子供を見てくれたりするので、めっちゃいい人ばっかりです」 お風呂上りにはお菓子やおもちゃがもらえるサービスもしています。
神谷さん: 「年配の方から小さなお子さんまで一緒に集まれる場所は、こういうところしかないと思うんですね。だから、地域のコミュニティの場として残していきたいと思っています」
■早朝から深夜まで続く銭湯の運営「いい文化なので残していきたい」
そして午後11時30分、最後のお客さんを見送って閉店です。
ここでようやく一息、とはなりません。 神谷さん: 「今から掃除ですね。閉店後すぐ始めますね」
仕事はまだまだ続きます。朝は薪の準備、営業中は番台での接客があるため、掃除は閉店後です。 鏡や洗い場は、隅々まで手で拭きます。
床にはモップで洗剤を塗って、機械で丁寧に磨いていきます。毎日欠かさず、たった一人です。
熱い湯船に膝までつかりながら浴槽の掃除も、しっかりとします。
全てが終わるころには、日付が変わっていました。家に帰って少し寝たら、また朝の薪の作業が待っています。
睡眠時間を削り、暑さと闘いながらもたった1人で守り続ける、まちの銭湯です。
神谷さん: 「仕事は確かに忙しくて大変なんですけど、薪で焚いたお湯が100%というのは、この辺にはウチ一軒しかないので、いい文化なのでどうしても残していきたい。それが1番のうちの役目かなと思っています。少しでも僕が頑張ることによってここが継続するのであれば、お客さんのためにやっていきたいと思っているので。これからも頑張っていきます」 2023年7月20日放送