天皇陛下の青春の地 英オックスフォード留学【皇室a Moment】
天皇陛下:「広く世界に学ぶということに大きな意義を見出しています。英国修学中は、英国はもとよりヨーロッパの各地を旅行して多くの方々と多くの場を通じて接触して、ヨーロッパの歴史、文化に触れ、あわせてヨーロッパという離れたところから日本を見つめてみたいと思っています」 日本を外から見ること、イギリスやヨーロッパの王室メンバーと交流して将来の参考にという“狙い”もありました。
陛下が窓から顔を出されているのが入学された「マートン・コレッジ」の寮です。陛下の部屋は3階の正面、“とんがり屋根”の下です。8畳ほどの書斎と寝室、そして専用の浴室がありました。「コレッジ」は様々な専攻の学生たちが生活を共にします。当時、オックスフォードには35のコレッジがあり、それらの集まりがオックスフォード大学です。
部屋には、陛下が留学中の旅行で求めたお土産のスプーンがたくさん飾られ、好きだったアメリカの名女優ジェーン・フォンダなどのポスターも張られていました。 ――女優さんのポスターですか? はい。分かりにくいんですがその上にブルック・シールズのポスターも見えます。 ――このコルクボードの右側でしょうか? 他にもいろんなものを陛下は飾られていたんですね。スプーンの数もすごくたくさんありますね。 当時、スプーンは海外旅行のお土産の定番で、ロンドンとかマドリードとか銘板が貼られていて記念の品だったんです。それを飾って、思い出を大切にされていたと思います。 ――いろんなところに回られたというのが、この数から分かりますね。 写真が画びょうで丁寧に張られていて、陛下のご性格もにじんでいると思います。 ――確かにとても几帳面に。スプーンもとても丁寧に並べられていますし。画びょうもコルクボードをしっかりはさんで張っているというのは、次に使われる方への配慮も感じます。 そうですね。このポスターについて陛下はご自身で語られています。