親から受け継いだ家業を時代に沿った “令和スタイル”に「アトツギ」が見据える事業継承の未来《長崎》
NIB長崎国際テレビ
家業を親から受け継ぎ、さらなる発展を目指す県内の経営者たちを取材しました。 時代に合わせた新規事業などに取り組む “アトツギ” たちが見据える未来とは。
2011年に28歳で社長に就任した円田 真さん。 大学を卒業後、東京の会社でシステムエンジニアとして働いていましたが、先代の社長である父・治さんが亡くなったことから家業を継ぎました。 (佐世保タクシー 円田 真社長) 「当時、タクシー業界の市場自体がどんどん小さくなっている中で、より効率的に業務を行っていくかが課題だった」 就任後に進めた改革の1つが、デジタルトランスフォーメーション=DX化の推進です。
タクシーの運用管理などを行う「業務システム」は、従来 ソフトウェア会社などに発注していましたが、高額な費用などの様々な問題点がありました。 (佐世保タクシー 円田 真社長) 「長年のベテランが病気で休むとか退職するとかのタイミングで、業務が止まってしまい、社内で混乱が起きていた」 円田さんはエンジニアの経験をいかして、システムを開発。 車両の運行管理などをクラウド上で行うようになり、大幅な経費削減に成功しました。
さらに開発したシステムは、県内外のタクシー会社12社に販売し、収益にもつながっています。 (佐世保タクシー 円田 真社長) 「当時からしたら全社員が僕の先輩。ひとつ一つ教えてもらうこともありながら、問題だと思ったことは変えてきた。僕の代で(会社を)途切れさせるわけにはいかない。よりよい状態で次の世代に継いでいきたい」
◆家業を継ぐ若手経営者を伴走支援「CORGI」
中小企業が9割を占めるという県内において、課題となっているのが「事業承継」。 帝国データバンクによりますと、県内企業の “後継者不在率は59.6%” と、全国平均を上回っています。