【LoL部門】最後まで諦めずにチャンスを掴んだルネサンス高等学校 横浜キャンパスのがってぃんてぃんEX! 「第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」レポート
北米教育eスポーツ連盟 日本本部(NASEF JAPAN)は12月28日、「第2回 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」、「リーグ・オブ・レジェンド(LoL)」部門の決勝大会を品川プリンスホテルのClub eXにて開催した。 【画像】MCを務めるOooDa氏 「NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権」は、日本国内に在住する高校生・定時制高校生・高等専門学校生(3年生まで)・通信制高等学校生が参加できる全国規模のeスポーツ大会。第2回となる今回は、全部門で全国573校、976チームが参加した。 「LoL」部門では、12月28日に準決勝・決勝が行なわれ、岐阜県立岐阜商業高等学校の「県岐商eスポーツ部」、ルネサンス高等学校 横浜キャンパスの「がってぃんてぃんEX」、福岡県立八女工業高等学校の「JGGAP脳筋」、N高等学校の「N1」がそれぞれ優勝を争った。 毎年プロ顔負けのプレイを見せてくれる高校生「LoL」プレーヤー。本大会でも、高い個人技と激しい展開の集団戦が期待された。また、オフライン大会ということで、現地で選手同士が声を掛け合う様子や、家族や友人による応援も見受けられた。本稿では、そんな本大会の模様をお届けする。 ■ 準決勝を制し、強豪2チームが決勝へ 準決勝はBO1(1試合先取)。第一試合では福岡県立八女工業高等学校の「JGGAP脳筋」とN高等学校の「N1」が、第二試合では岐阜県立岐阜商業高等学校「県岐商eスポーツ部」とルネサンス高等学校 横浜キャンパスの「がってぃんてぃんEX」がそれぞれ戦った。 第一試合のN高等学校「N1」は高校生「LoL」シーンでは優勝経験もあるチームだ。また、高校生eスポーツシーンではN高のような通信制高校が結果を残すことが多いこともあって、公立高校である福岡県立八女工業高等学校「JGGAP脳筋」がどこまで食らいつけるかが注目された。「N1」はトップレーナーであるkkkk選手がチームの盾となるタンク役だけではなくダメージ役も担えることが特徴で、対する「JGGAP脳筋」は集団戦に重きをおいているチームだ。 試合は序盤から「N1」がテンポを握り優勢に進めるものの、「JGGAP脳筋」は相手のチャンピオン(キャラクター)を一定時間行動できなくするような行動妨害(CC)が多く、集団戦に特化した構成で食らいつく。しかし、集団戦では毎回、味方がばら撒くCCの中でZephyra選手の「スウェイン」が暴れるが一歩届かず。常に紙一重の戦いを制した「N1」が優勝にコマを進めた。 準決勝2試合目も、通信制と公立高校の試合。全員が3年生で、高い個人技と集団戦での連携力を兼ね備えたルネサンス高等学校 横浜キャンパス「がってぃんてぃんEX」の激しい攻めに、イレギュラーな展開にも冷静に対処してここまで勝ちあがってきた岐阜県立岐阜商業高等学校「県岐商eスポーツ部」がどこまで対応できるかが注目された。 試合は序盤に「県岐商eスポーツ部」が続けざまにキルを獲得。それに対し「がってぃんてぃんEX」もドラゴン前の集団戦で勝利するなど一進一退の展開に。試合は終盤、「がってぃんてぃんEX」のNoma選手が使用する「レオナ」が見事なイニシエートを決め集団戦に勝利。そのままネクサスまで破壊する強気な判断を通し、「がってぃんてぃんEX」が決勝にコマを進めた。 ■ 決勝戦、最後まで諦めずにチャンスを掴む! 「がってぃんてぃんEX」が見事優勝 決勝に進んだN高等学校「N1」とルネサンス高等学校 横浜キャンパス「がってぃんてぃんEX」はどちらも高校生「LoL」大会で実績を残してきた強豪校。それだけにハイレベルな試合が期待された。なお、決勝戦はBO3(2本先取)で行なわれた。 決勝1試合目は、トップレーンで「がってぃんてぃんEX」Pegasus選手が1人で相手を倒し、ボットレーンでも相手のミスを逃さずキルを獲得、さらにミッドレーンでもギリギリのファイトをRavy選手が制してゴールドの有利を作った。しかし、「N1」も負けておらず、トップ・ミッド両レーンでkkkk選手とGoma選手がそれぞれキルをし返す激しい展開に。 激しい展開の中、中盤の集団戦で「がってぃんてぃんEX」が勝利し、そのままゲームを大きく有利にするバロンを獲得。これを活かして敵陣まで攻め込んでいき、続く集団戦でも勝利した「がってぃんてぃんEX」がそのままネクサスを破壊して勝利した。レーン戦、集団戦共に1つのスキルがあたるかどうかで勝敗が決するようなハイレベルな展開には、実況・解説陣も舌を巻いていた。 2試合目はチャンピオンの選択から熱い展開に。「N1」kkkk選手が「カミール」をピックし、それに対しPegasus選手は「ジャックス」をピック。チームメイトから「ジャックス」でレーン戦は大丈夫かという質問に「全然(自信が)ありますよ」と強気な姿勢を見せた。 試合は最序盤から「N1」がボットレーンでキルを獲得。トップでもチームで連携した攻めを見せ、優位に試合を展開していった。その後もゴールド差を活かして有利を広げていき、20分を過ぎたころには5,000ゴールドの差をつけていた。 しかし、そんな状況でも「がってぃんてぃんEX」は諦めずにプレイを続け、相手のミスを的確につくプレイを実行。トップレーンに全員で奇襲をかけ、2キルを獲得するとそのままチーム全体が強化されるドラゴンを獲得する。それまでに2つのドラゴンを獲得していており、この1プレイで一気に流れを引き戻した。 その後の資金差が縮まった集団戦では、お互いが見事なプレイを見せたもの、サイラスを使うRavy選手がフリーでダメージを出し切り「がってぃんてぃんEX」がキルトレードで勝利。その後、ほとんどゴールドの差がなくなると、バロン前への素早く集合し、相手が集団戦の形を整える前に攻め立てて、集団戦にも勝ち切り完全に差を無くす。 最終的にはミッドでの集団戦で大勝し、4つ目のドラゴンとチームを非常に強化してくれる「ドラゴンソウル」を獲得。ゴールド面でも逆転したことで優位を完全なものにする。対する「N1」もバロン後の相手に奇襲をしかけようと試みるも、「がってぃんてぃんEX」はこれにしっかりと対応。確実にキルを取りきり、そのまま勝利した。最後まであきらめず、逆転劇をものにした「がってぃんてぃんEX」が見事優勝を果たした。 試合後のインタビューでは、ロイ選手が「このチームが誇らしいです。このチームで最後高校生活をやれて、いい思い出になりました」と語り、キャプテンのKanaevi選手は「三年間『LoL』をしてきて、最後優勝という形で終えられていて満足しています」「今まで支えてきてくれた人に感謝しています」と語った。 また、大会後の会見では、優勝の喜びを語った他、Kanaevi選手は「このチームでやってきて1年ぐらい、その間にチームが解散しそうな大喧嘩もあったが、擦り合わせていって、優勝することができた。誰か1人でも欠けていたら優勝できなかったと思うと、色々あったこともプラスなのかな、と思います」と話した。 また、最終ゲームの逆転の切っ掛けとなったプレイに関しては、「あのプレイまではいつもの動きができず、どうしようかとチームで話していたが、そこで相手のスキを見つけて流れを掴めてよかった」「ボイスチャットでもそこまでは声がでていなかったが『ここで決めよう』と決めて、そこから気合を入れられたのが勝因になったと思います」と語った。 今回参加した選手の多くが、将来プロプレーヤーや、eスポーツに関わる仕事を志望しているという。「LoL」国内プロシーンは、来期からオープントーナメントに変わるなど大きな変動があるものの、次世代を担う芽は確実に育っていると感じられた。 NASEF JAPAN 全日本高校eスポーツ選手権は来年2025年の開催も決定しており、「LoL」も引き続き種目に選ばれている。今回出場した1~2年生プレーヤーのリベンジや、国内「LoL」を引っ張ってくれるような新たなスターの出現に期待したい。 (C) 2024 Riot Games, Inc. League of Legends and any associated logos, are trademarks, service marks, and/or registered trademarks of Riot Games, Inc. Used With Permission.
GAME Watch,堀江くらは
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