【中国】吉利がベトナムに新工場、現地企業と合弁
自動車大手の浙江吉利控股集団(浙江省杭州市)が、ベトナムに現地企業との合弁で組立工場を建設する。総投資額は約1億6,800万米ドル(約240億円)。2025年上半期(1~6月)に着工する見通し。 ベトナムで自動車販売事業などを手がけるTASCOが24日、吉利と合弁で自動車の生産に乗り出すと発表した。出資比率はTASCOが64%、吉利が36%となる。合弁工場は吉利とスウェーデンのボルボ・カーが展開する高級自動車ブランド「LYNK&CO(領克)」や吉利傘下ブランドの製品の組み立てを担う。初期段階の生産能力は年7万5,000台で、26年初めにも車両の引き渡しを始める見込み。組立工場のほかに、研究開発(R&D)センターを設ける計画もあるという。 TASCOによると、同社傘下のTASCOオートは吉利傘下の高級電気自動車(EV)ブランド「極ケ(ケ=きがまえに克、ZEEKR)」とベトナムでの販売代理契約も締結している。 吉利は近年、東南アジア市場を強化している。17年にはマレーシアのコングロマリット(複合企業)DRBハイコムから、同国の国民車メーカー、プロトン・ホールディングスの株式49.9%を取得。DRBハイコムとはマレーシアに自動車産業集積地「オートモーティブ・ハイテク・バレー(AHTV)」を建設し、35年に自動車の年産台数を50万台規模とする計画も進めている。