新年が明るく幸せな年になりますように 正月用のお飾り作り 早くも最盛期/岡山・津山市
正月用のお飾り作りが津山市内で早くも最盛期を迎えた。岡山県津山市下田邑の農業・中島昭治さん(81)方では、地域に伝わる「作州飾り」作りが進んでいる。 【写真】伝統の「作州飾り」
夏場に刈り取って乾燥させた稲わらを使って10月上旬から作業。妻の千恵子さん(77)と2人で、丁寧にわらをより合わせていく。
作州飾りは福を包んで逃がさないようにと、二つの輪っかが内側を向いているのが特徴。田邑地区はかつて正月飾りの産地だったが、生産者が減り、途絶えそうになりながらも中島さん夫妻の手によって伝統が継承されている。
「新年が明るく幸せな年になるよう心を込めて作っている。これからも伝統を大切に守っていきたい」と千恵子さん。
年末にかけて大小500個を手作りする。12月に入ると、「代々、家が続くように」との願いを込めた橙(だいだい)、「喜ぶ」にちなんだ昆布(こぶ)などを飾り付けて完成させる。
津山朝日新聞社