いま海外で「ゼロで死ぬ(Die with Zero)」 ムーブメントが注目される理由 #TrendBuzz
個人金融の世界では「アクロニム(acronym)」、つまり頭文字を取った略語が非常に好まれています(むしろ「フィンクロニム(fincronyms)」と言った方がいいかもしれません)。 この略語リストに新しく加わるのが「DWZ」、つまり「Die With Zero(ゼロで死ぬ)」ムーブメントです。 「ゼロで死ぬ」ムーブメントは、貯蓄やリタイアに関する従来の考え方に挑戦する財務哲学。 積極的な貯蓄を強調するFIRE(経済的自立、早期リタイア)ムーブメントとは異なり、DWZは生涯を通じてお金をより自由に使うことを奨励しています。 DWZの哲学では、保証されていない未来のために生きるのではなく、所有するお金を使い切ることを目指します。つまり、現在持っている資産を使い切り、貯蓄「ゼロ」で死ぬという考え方です。 このアプローチは、過剰な貯蓄ではなく、戦略的な支出を提唱し、経済的な安定と充実した生活のバランスを取ることを目指しています。
「ゼロで死ぬ」のコアとなる原則
DWZ信奉者の原動力となっている、DMZの主な哲学をご紹介します。 1. 人生の経験を最大限にする DWZムーブメントは、「若くて健康で十分楽しめる間に、有意義な経験にお金を使うこと」を重視しています。 これは旅行に行ったり、趣味に打ち込んだり、自己成長に投資したりすることを意味します。 この哲学は、「これらの経験は、人生の後半における物質的な所有物や、銀行口座の貯蓄額よりも、より多くの価値と幸福をもたらすことが多い」という考え方です。 2. 貯蓄と支出のバランスをとる このムーブメントは無謀な支出を奨励するわけではありません。 DWZは将来のために貯蓄することと、今を楽しむことの中間地点を見つけることを推奨するものです。 これは今後のニーズのために備えるとともに、経済的な安全を維持するために十分な貯蓄をすることを意味します。 しかし、今できる経験や今そこにあるチャンスを犠牲にすることはせず、不必要に富を蓄えることではありません。 3. お金を道具として使う DWZの支持者は、お金を人生を豊かにする手段として見ており、お金自体が最終目標ではないと考えています。 この原則は、「人にお金が自分の幸福と満足にどうすればもっとも役立つか」を考えることを奨励し、単に富を蓄積することを目的とするのではなく、批判的に考えるよう促します。 4. ゼロ(に近い)で死ぬ DWZムーブメントの究極の目標は、人生の最後までにほとんどの資産を使い切り、最小限の財産を残すこと。 これは無一文で死ぬことを意味するのではなく、むしろ人生の終わりまでに資産を使い切るタイミングを見極め、その資産を最大限に活用することを意味します。