「30分×1週間」で暑さに強いカラダへと変化!来年の猛暑は「暑熱順化」で乗り切ろう
猛暑にカラダを慣らせば、30℃以上でも快適に過ごせる!?
9月に入っても日本列島の多くの地域で猛暑日が続出していますが、それは今年に限ったことではなく、思い返せば昨年も一昨年も35℃以上の猛暑日や30℃以上の真夏日が長く続いていましたよね。 【画像】「暑熱順化」の前に知っておこう! 人間の「深部体温」とは? 年々かさばるクーラー代に冷や冷やしている筆者ですが、今年になってある発見をしました。それは最高気温が33℃と予測されていた真夏日の出来事で、外を歩いているときにふと「今日は涼しくて過ごしやすい」と感じたのです。 その前日までが猛暑日続きだったので、相対的に涼しいと感じただけのことだったかもしれませんが、このように自分のカラダを猛暑に慣らせば、30℃以上でも快適に感じられるようになるのでは? という仮説がひらめいてしまいました。ついでに光熱費も節約できるのではないか……そこまで期待するのは虫がよすぎるかもしれませんが、筆者が立てた説はあながち間違っていなかったようです。 なんでも、暑さへの耐性をつけて熱中症になりにくいカラダを人為的につくる「暑熱順化」というメソッドが存在するのだとか。そのやり方やメリット・デメリットは、『猛暑対策BOOK: 日本のヤバい夏を最新科学の力で乗り切る!』というハウツー本に詳しく紹介されています。 そこで今回は、おそらく頻発すると思われる来年の猛暑日に備えて、暑熱順化のやり方や、世間一般で信じられている猛暑対策・熱中症対策の真偽について触れた部分を本書から抜粋したいと思います。 なお、暑熱順化にはカラダの中心部の温度である「深部体温」が深く関係していますので、まずはそちらをしっかりご理解ください!
1週間ほどの訓練で熱中症予防にも大きな効果!「暑熱順化」とは?
ずっと暑いなかで生活していると、カラダが暑さに慣れてラクに感じてくることがあると思います。この現象を「暑熱馴化」といい、実際にカラダが暑熱ストレスに耐えられるように、発汗や皮膚血流といった熱放散の機能が向上する適応を起こしているのです。 また、この適応を暑熱下でのトレーニングなどによって人為的に起こすことを「暑熱順化」といい、1週間ほどの訓練によって暑さに対する耐性を上げることができます。暑熱順化は、熱中症予防にも大きな効果が期待できます。
暑熱順化のメリットとデメリット 1週間程度の暑熱トレーニングで、カラダは劇的に適応し、暑熱耐性が上がります。一度順化すると、その効果はしばらく維持され、さらに定期的に暑熱トレーニングをすることで維持したり、より適応を促進できたりします。トレーニングは毎日行わなくてもよく、1~2日おきでも適応を起こします。