「ロッテリア」公式アプリが洗練されていると感じた理由 モバイルオーダーで「これをしたい」を網羅している
洗練性の高さを随所に感じるロッテリア公式アプリ
ロッテリア公式アプリは、Google Playストアの履歴によれば、登録が2012年11月27日、App Storeでは「11年前」と、いずれも長い歴史のある。そして、歴史が長いだけでなく、バージョンが「10」を超えていることからも、使い勝手に改良を加えてきたことをうかがい知れる。 例えば、店舗の選択画面では今いる場所から近くのロッテリアをすぐに探せるし、位置情報へのアクセスを許可していない場合でも簡単に検索できる。アプリ内では「店舗名で検索」と表記されていたが、実は店舗名が分からなくても住所で検索できる。 店舗名を覚えていない場合でも、大体の住所から探せるのは「使う人の気持ちをよく分かっているなぁ」と感じさせられた。 また、店舗ごとにイートインの下に表示されるボタンが異なるのも良い。実際に食事をした店舗では、カウンターで受け取る以外の選択肢がなかったが、「京王聖蹟桜ケ丘店」では「テーブルにスタッフがお届け」ボタンも表示された。選べる店舗では、疲れて動きたくない場合は届けてもらう、店内が混雑しているのでスタッフの負担を減らしたいと思う場合はカウンターへ取りに行く、など柔軟に対応できる。 領収書を受け取らねばならないという人もいることだろう。モバイルオーダーでは、支払いまでをスマホで完結する上に、商品受取時にレシートを添えられるわけでもないため領収書をもらえない。とはいえ、バーコード決済をすればアプリ内に履歴が残るし、ロッテリア公式アプリ内でもモバイルオーダーの履歴を確認できる。これを領収書の代わりにできるかもしれないと一瞬考えた。 ところがなんとメールで「ロッテリアモバイルオーダー領収書」が届いた。しかも適格請求書発行事業者番号まで記載されている。請求書発行者の氏名や所在地、取引内容、取引年月日、税率ごとに区分して合計した税込対価の額などがあるため、電子帳簿保存法上の領収書としての基準を満たしている。まさに完璧。 1つだけ不満があるといえば、空いている席の有無を店舗外から知ることができないという点だろうか。それさえ分かれば、事前にオーダーを済ませ、店舗到着から間を開けず受け取って食べ始められる。「並ばず」しかも「待たず」に食べられるようになればかなりありがたい。ただ、そのシステムを構築するには相応の費用がかかるはずなので、今のお得な価格を維持してもらったほうがいいのかもしれない、とも思う。わがままはやめておこう。 モバイルオーダーの老舗といえるほどの歴史を持ったロッテリア公式アプリ。ロッテリア自体には何度もお世話になっているが、アプリを使ってモバイルオーダーをしたのは初体験であった。にもかかわらず、よく考えられたUI(ユーザーインタフェース)だし、店舗検索から注文まで「これをしたい」と思うことのほとんどを網羅していると感じた。何より店舗内でレジスタッフと対面するという緊張を強いられずに済むのが良い。今後は、疲れた時といわず、積極的に使っていきたい。
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