「年末年始に風邪をひかないためにできること」呼吸器内科医に聞いてみたら…|美ST
Q:「子供からもらった 風邪は辛い」って言うけどホント? A:これは微妙なところです小児と大人では重症化するウイルスが違います。RSウイルスは幼児では細気管支炎や肺炎など重症化リスクがあり、大人は風邪程度。ロタウイルスもお子様では下痢や嘔吐など辛くなりますが、大人では軽症か無症状。一方で、大人の方が重篤になるウイルスや細菌もあります。風疹や百日咳は大人の方が辛いことがあります。小児は年5~6回風邪を、大人は年2~3回風邪を引くと言われています。小児がいる家庭のパパ、ママはお子様から感染して、大人でも風邪の回数が増加。子供がいる家庭の大人はそれだけ風邪リスクが高いということでしょう。
Q:風邪と思っても風邪じゃないこともある? A:あります肺炎でも高熱が出ず、風邪と勘違いしている方もいらっしゃいます。
Q:年末の繁忙期や、受験シーズンを控えて不安。家族間でうつし合わないためには? A:まずは睡眠です米国の研究で、睡眠7時間の人と比較して、6時間未満で風邪を4.2倍罹患、5時間未満で4.5倍罹患とする報告があります。そしてウォーキングなど軽度の運動で免疫アップ。タオルの共有を避ける。食事を一緒にしない、などです。
Q:風邪かなと思ったら? 葛根湯と軽い運動がおすすめ 葛根湯は良いと思います。ビタミンCのサプリを増量するのが効果的という医学的エビデンスはなく、おすすめしません。発熱や咽頭痛など、明らかに風邪なら寝ることが重要です。風邪の超初期で風邪になるかも程度の時、または周囲に風邪の人がいてうつるのが心配なら、ウォーキング10~15分程度は宜しいと考えます。軽度の運動は免疫をアップします。熱いお風呂での入浴は体力を消耗するのでNG。シャワーで軽く流すと、髪や顔などからのウイルスも流して家庭内の感染予防に。食事は消化の良いものを。食欲がないなら、喉越しのよいゼリーや果物で脱水にならないよう水分摂取をしましょう。