バイデン政権、暗号資産に対する態度を軟化か
トランプ前大統領という存在
「この背景には、共和党のリーダーであるドナルド・トランプ前大統領が、自身の戦略の一環として暗号資産派有権者へのアピールを明確に行っている選挙戦の存在がある」とデ記者は指摘。 実際、トランプ前大統領は暗号資産支持層が裕福な政治勢力であることを直感し、取り入っているようだ。トランプ前大統領は、主に自身の資産(いくつかのNFTシリーズを発行し、かなりの量のイーサや他のトークンを保有している)に動機づけられていると主張する少数の皮肉屋もいるが、それは不必要に狭い見方に思える。 トランプ氏と暗号資産支持者たちの団結は完全に理にかなっている。暗号資産は人々の注目を集める。トランプ氏は注目を集めるのが好きだ。暗号資産はまた、ある種の人々を怒らせる。そしてそれは偶然にも、トランプ氏が怒らせることが好きな人々と一致している。 暗号資産擁護者はまた、暗号資産について好意的に語ってくれる強力な人物が好きだ。そして、トランプは称賛するのが好きだ。 メッサーリ(Messari)の創業者ライアン・セルキス(Ryan Selkis)氏のような熱心な暗号資産擁護者たちは、業界が首尾一貫した政治ブロックに組織化される必要があると何年も前から主張してきた。ここ数カ月で、それはより現実味を帯びてきた。 専門家によれば、暗号資産に特化した政治活動委員会(PAC)はワシントンD.C.でかつてないほどの影響力を持ち、選挙に影響を与えるために全米で数千万ドルを費やしているという。 そして、どちらの政党も「非政治的な」暗号資産のストーリーを主張することは考えられるが、「ウォール街を占拠せよ」時代のポピュリズムに根ざしていると同時に、「滑稽なほどにリッチな人たち」と最も頻繁に結びつけられているという業界のやや矛盾した状況は、紛れもなく“トランプ的”であるという考えには確かに一理ある。トランプ氏が暗号資産に賛同するまでにこれほど時間がかかったことに、私はある意味驚いている。 さて、本題に戻ろう。なぜ今なのか? トランプ氏が暗号資産を支持するようになったのは、それがライバルのバイデン大統領に対抗するための争点となるからであるのは明らかだ。