角田裕毅、中国GPの赤信号ピット発進を猛省…実はあわや集中砲火の危機一髪だった「うわ!チョウいるじゃん!」|WEDNESDAY F1 TIME
中野信治氏は鈴鹿レーシングスクール(SRS)のバイスプリンシパル(副校長)という立場でもあり、角田をたしなめながらも、レーサーならではの視点で理解を示している。 中野「ドライバーってやっぱりタイヤ交換全部終わった瞬間に出るっていう、感覚的にルーティンっぽく反応しちゃうんですよね。(シグナルを)見るんですけど、でも反応しちゃうっていうのはあると思う。よくはやっちゃダメだけど、たまにあるのはなんかわかる気がしますね」 サッシャ「でもチームが2.2秒のタイヤ交換をしてくれたら、それを活かすためにも早く出て、チームの頑張りにも応えたいって思う気持ちがあるだろうな、と思っちゃいますけどね」 角田「もう、まさにそうです。ピットではタイヤ交換も早かったんで、しかもジャッキが落とされるのも早かった。あ、これはいいピットストップだなということで、僕も発進に集中しすぎた。リアクションに集中し過ぎたら、信号を見るのを忘れてしまったんですけど。当たらなくて良かったです」
このピットアウト時にぶつかりそうになったのは、角田本人が「うわ!チョウいるじゃん!」と述べたように、キックザウバーのチョウ・グァンユ。戦いの舞台は上海であり、初の中国人F1ドライバーであるチョウにとって、初めてとなる母国凱旋レースだった。中国国民にとっても、自国ドライバーが走行する初のF1レース決勝ということになる。 もしこの時、赤信号発進で接触を引き起こして、チョウのレースがそこで終わっていた場合、角田はとてつもないレベルの集中砲火&批判の対象となっていた可能性が高い。それだけにレッドシグナル発進からの急停止&接触回避は、まさに危機一髪だったと言えるのかもしれない。