袴田巖さんの無罪確定を受け県警と最高検が捜査の検証結果を公表 当時の取り調べは「不適正」との結論
テレビ静岡
死刑判決を受けた後、やり直しの裁判で無罪が確定した袴田巖さんをめぐり、静岡県警は当時の捜査について繰り返し謝罪を求めたり、取り調べ室で排尿させたりするなど「不適正だった」と結論付けました。 袴田巖さんについては2024年9月、静岡地裁が再審=やり直しの裁判で「捜査機関による証拠のねつ造」を認定した上で無罪判決を言い渡し、その後、無罪が確定しました。 これを受け、県警は当時の捜査に問題はなかったのか約20人体制で元捜査員や関係者に聞き取りを行い、12月26日に結果を公表しました。 まず当時の取り調べについては1日平均12時間に及んだほか、被害者の写真を示しつつ繰り返し謝罪を求めたり、取り調べ室の中で排尿させたりするなど「不適正だった」と指摘しました。 一方、ねつ造とされた証拠については聞き取った元捜査員が「いずれも当時の捜査の中心ではなく、具体的な事実や証言は得られなかった」と結論付けました。 静岡県警・津田隆好 本部長 ねつ造という証拠もなかったし、(ねつ造を)やってないというものもなかった。誠に申し訳ないが、58年前のことなのでこれ以上は何度も確認しかねる 袴田巖さんの弁護団・小川秀世 弁護士: (今回の検証は)裁判所で指摘された所だけに限った検証・調査ということで、その点は非常に問題があると思っている また、26日は最高検察庁も検証結果を公表し、当時の検察官の取り調べについて「犯人であると決めつけたかのような発言をしながら自白を求めた」と指摘しました。 加えて、「検察官の証拠提出が不十分であったことにより、再審請求審の審理にも混乱を招いた」として証拠の保管の適正化などの対策を掲げています
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