優勝を狙って調整する鈴木碧斗選手（兵庫県伊丹市で）

　第21回田島直人記念陸上競技大会（山口陸協、読売新聞社、KRY山口放送主催）が20日、山口市の維新みらいふスタジアムで行われる。男子7種目、女子8種目に国内トップクラスの選手らがエントリーしており、今年も熱い勝負が繰り広げられそうだ。有力選手を紹介する。 【写真】好記録が期待される鶴田玲美選手

　男子200メートルで昨年の覇者の鈴木碧斗選手（23、住友電工）は、ここまで順調に調整を進めてきた。「自己記録（20秒67）を更新しての優勝を狙っていきたい」。高みを目指して再びスタートラインに立つ。

　さいたま市出身。身長1メートル78、体重71キロ。大きく腕を振った力強い走りが特徴だ。本職の200メートルだけではなく、400メートルでも国内トップレベルの45秒台の記録を持つ。潜在能力の高さをうかがわせる万能型のスプリンターだ。

　2021年の東京五輪では、1600メートルリレーに出場した。予選で敗退したものの、アンカーを務め、日本タイ記録（当時）の樹立に貢献。ただ、今季は主要大会で結果を残せず、2大会連続の代表入りは果たせなかった。

　まだ社会人1年目。「気持ちを切り替えたい」と、焦らず前を見据える。8月には100メートルで10秒29の自己新をマークした。スピードに磨きをかけ、200メートルで記録を狙う準備はできている。

　来年、世界選手権が東京で開催される。「代表入りを目指したい。来季へつなげるためにも、この大会で良い走りをしたい」。さらなる飛躍へとつなげられるか、注目される。（丸山一樹）