走りも楽しいけど…内装のこだわりすげぇぇ! [BMW] ミニ カントリーマンから学ぶクルマの流儀!
■想像するだけでウキウキしてくる!
1959年に誕生した初代ミニは歴史に残る名車である。21世紀になってBMW ミニが誕生したが、もしも、あのままイギリスのメーカーが作り続けていたら、今頃どうなっていたのかとよく想像する。そして、その答えはいつも「今のように成功していないだろうな」となる。 将棋は観戦者のほうが戦況を読みやすく、いい手も思いつくと言われる。もしかしたら、ミニも同じではないかと思うのだ。ドイツのBMWという外からミニを見ているほうが、より強く魅力を感じられ、ミニに対するオマージュも深くなるのではないか。 走りに関しては、ベースがBMW X1だということもあって文句なしだった。今回乗ったのは2Lガソリンターボ車で、ほかにディーゼルターボもEVもあるが、おそらくどれに乗ってもレベルの高い走りが楽しめるだろう。BMWの走りに対する信頼感は揺るぎないものがある。 個人的には角目のカントリーマンより丸目のクーパーが好みだが、ちょっとディフェンダーっぽい雰囲気もあるカントリーマンも楽しい。 田舎道を走っている姿とポップな音楽がよく似合いそうだし、家族で仲よくドライブしているシーンを想像するだけでウキウキしてくる。このクルマがガレージにある家は、なぜか幸せそうに見える。 こういうクルマを作るのに大切なのは技術ではなく感性だろう。日本車は軽自動車なら大胆なチャレンジができるのに、登録車になると急に鳴りを潜める。それが不思議だし、残念でしかたない。 日本のメーカーだってできないわけではない。優れた才能、感性を持つ人は数多くいるはずなのだ。問題は上層部が大胆な発想や提案を認めるかどうかなのである。BMWミニのような「楽しげな日本車」をぜひ見せてほしいものである。 ●BMW ミニカントリーマンS ALL4566万円(7AT) 2023年11月に日本発売。旧クロスオーバーでBMWミニのSUVタイプとして3代目となる。ボディサイズは全長4445×全幅1845×全高1660mm、ホイールベース2690mm、車重1640kg。 今回試乗した直4、2Lガソリンターボは204ps/30.6kgmで、WLTCモード燃費は13.1km/Lとなっている。直径24cmの円形ディスプレイに情報を集約している。