「私は女性だけと戦いたい」パリ五輪メダル確定の“性別騒動”ボクサー台湾のリンに負けたブルガリア選手が「X」染色体を手で示す問題行動起こす…コーチが抗議メモ
同メディアによると、五輪前にリンは台湾のスポーツ管理者による追加のテストを受け五輪出場資格があることを確認したという。台湾のボクシング関係者は、「(IBAの)告発は差別的で、ボクサーの精神状態を損なうための意図的な試みである」と強く抗議の意向を示している。 IOCは1日に声明で「全ての選手が大会の出場資格とエントリー規則に従っており、医学的規則にも全て適格である。選手のジェンダーと年齢はパスポートに基づく」との方針を明かした上で、「全ての人間に差別を受けることなくスポーツを行う権利がある」と宣言した。 3日にはトーマス・バッハ会長が会見を開き「2人が女性であることに疑いはない」と明言。2人が、ジェンダーではなく出生時から女性としての戸籍を持っていることを改めて説明した。 もう一人の性別騒動の渦中にいる女子66キロ級のケリフも3日の準々決勝でアンナルツァ・ハモリ(23、ハンガリー)に5―0で判定勝ちし、今大会で同国初メダルとなる銅メダル以上を確定させた。 「私は女性だ!」 会場の大声援を受けたケリフはリング上でそう叫んだ。 性別を巡る問題が話題となった後にリングに立った2回戦では、パンチを浴びた対戦相手のアンジェラ・カリニ(25、イタリア)が、開始46秒で棄権するという異例の展開となり、イタリアのメローニ首相が、「フェアな試合じゃなかった。男性の遺伝的特徴を持つ選手は女子競技に参加すべきではないと思う」とコメント。思わぬ“逆風”にさらされ、SNS上でも誹謗中傷が殺到した。 だが、その後、カリニが、イタリアのスポーツ紙「ガゼッタデロスポルト」に「また会うことがあれば彼女を抱きしめたい」と語り「この論争のすべてが私を悲しくさせている。私の対戦相手にも申し訳ない。もしIOCが、彼女が競技できると言えば、私はその決定を尊重する。ケリフに対しては何もなく、また会うことができれば彼女にキスをするだろう」と謝罪するなど世論の空気が変わりつつあった。 元々はIOCから昨年不正がまかり通る不明瞭な組織運営を理由に排除されているIBAとの両者の政治的確執が背景にある。IOCの報道担当のマーク・アダムズ氏は、IBAが昨年の世界選手権で2人に実施したDNA検査について「これらのテストは正当なものではない」と、懸念を示すなど「XY」染色体が検出されたという事実そのものが実は不透明なのだ。 だが一方で試合前に自身のインスタに男と女の対戦を揶揄するようなイラストポスターを投稿したハモリ側のハンガリーボクシング 協会は、IOCとハンガリーオリンピック委員会に正式な抗議レターを送付している。 女子57キロ級のリンは7日に東京五輪に出場しているトルコのエスラ ユルドゥズカフラマン(27)と女子66キロ級のケリフは6日に昨年のアジア大会銀メダリストのタイのジャンジェン スワンナペン(23)と対戦する。
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