【徹底解説】 「トランプ氏圧勝 バイデン氏苦境」か 米大統領選 第1回テレビ討論会
■育児費用
司会者はトランプ氏に育児費用を質問するも、トランプ氏はバイデン氏への攻撃に徹し「彼は史上最悪の大統領だ」と主張し続けた。 司会者がバイデン氏を指名するとトランプ氏への反論を述べた後、短く考えを述べた。 バイデン氏 「我々は子ども税額控除を大幅に増やすべきだ」 「子どもやひとり親が仕事に戻れるように女性と男性の雇用機会を大幅に増やすべき」 「また企業に保育施設の整備を奨励すべきだ」
■年齢問題
バイデン氏は2期目の任期が終わる頃には86歳、トランプ氏は82歳に。ともに高齢のため公務を遂行できるのか強く懸念されている。 バイデン氏 「私はキャリアの半分を最年少政治家として批判されてきた。そして今、最年長だ。トランプ氏は3歳年下で、はるかに能力が劣っている」 トランプ氏 「私は認知テストを2回受けた。バイデン氏は受けなかった。本当に簡単なものでいいから彼もテストを受けてほしい」
■大統領選で敗北した場合も受け入れるか
司会者はトランプ氏だけに「誰が勝ってもこの選挙結果を受け入れるか」と質問をなげかけた。またしてもトランプ氏の回答は途中から話が逸れてしまい、司会者から2度同じ質問を受けて次のように回答した。 トランプ氏 「もしこれが公正で合法で良い選挙ならもちろん受け入れる。他にやりたいことは何もない」 「バイデン氏のひどい仕事ぶりを見るまでは、私は本当に出馬するつもりはなかった。彼は私たちの国を破壊している」
■最終陳述
事前にコイン投げで決められた順番でバイデン氏から最終陳述を始めるも、言い淀んだり、言い間違えたりする様子が見受けられた。 一方でトランプ氏は徹底してバイデン氏への攻撃を続けた。 バイデン氏 「我々は公平な税制を確保しなければならない状況にある。トランプ氏は財政赤字のために皆さんの税金を増やした」 「彼はパンデミック対応後に残した大失態のせいでインフレを加速させた」 「そして国内に入ってくるものすべてに10%の関税をかけることで、さらに多く課税しようとしている」 「トランプ氏はメディケアを廃止し、政府が大手製薬会社と直接薬価交渉できないようにしたいのだ」 「しかし私はインスリンの費用を400ドルから15ドル、失礼、35ドルにまで下げた」 「政府が法外な価格を支払う必要がなくなったため、10年間で連邦赤字が1600億ドル削減された。しかしトランプ氏はそれをなくしたいのだ」 「私たちは育児に関わる人々の控除を大幅に増やす。インフレを抑え、人々に休息を与えるために私たちは戦い続ける」 トランプ氏 「 この男はただ不平不満を言うだけだ。あらゆる税金をなくしたいと言うが何もしない」 「彼は何百万人もの人々が流入することを許すことで、私たちの国を危険にさらすだけだ」 「我々はアフガニスタンで愚か者のようだった」 「我々はイスラエルを止めなかった、あんな恐ろしいことは決して起こらないはずだった」 「ウクライナは起こるべきじゃなかった」 「アメリカの大統領は世界から尊敬されなければならないが、世界はバイデン氏を尊敬していない」 トランプ氏の発言には質問をはぐらかしている場面が多く、筋が通っていないところも多い。いっぽう、バイデン氏は特に序盤で表情が険しい上に、声にも覇気がなく、懸念されている年齢問題を払拭しているとは言い難かった。 実際、討論会を観た専門家は、私たちの取材に「バイデン氏の言葉は有権者に届きにくく、健康不安を加速させるだろう」と指摘した。メディアの評価もバイデン氏に厳しい言葉が並ぶ。 討論会はあと1回残っているが、バイデン氏にとって厳しい初戦になったようだ。
テレビ朝日