【なぜヒット?】アニメーション映画史上歴代1位『インサイド・ヘッド2』 共感を呼ぶ“思春期の心情”
世界興行収入が約2323億円(※8/4付 Box office mojo調べ/1ドル149.41円計算)を突破し、アニメーション映画史上歴代1位を記録。さらに、世界興行収入ランキング全体でトップ10入りを果たしたディズニー&ピクサー最新作『インサイド・ヘッド2』。日本でも1日から公開され、4日間で、動員数は57万2752人、累計興行収入は7億3692万2780円を記録しました(配給会社発表)。この数字は『デッドプール&ウルヴァリン』や『怪盗グルーのミニオン超変身』を超え、2024年に日本で公開した洋画1位の初日興行だということです。なぜ、大ヒットを記録しているのか取材しました。 【画像】『インサイド・ヘッド2』、既に『アナ雪2』超え 世界興収がアニメ映画で歴代No.1を記録
■歴史的ヒットの要因は“誰もが共感できる”
映画は、主人公・ライリーの頭の中が舞台で、キャラクター化した“感情たち”がライリーを幸せにするために奮闘していく物語。前作『インサイド・ヘッド』では、ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリといった感情たちが登場しましたが、今作では、ライリーが思春期を迎え、シンパイ、イイナー、ダリィ、ハズカシいった“大人の感情”たちが登場します。 歴史的ヒットの要因について、これまで『モンスターズ・インク』や『トイ・ストーリー4』に携わったマーク・ニールセンプロデューサーは「今回の作品では“シンパイ”という少し複雑な感情について描いていますが、それは子どもや大人、性別や年齢などにかかわらず感じる感情だからだと思います」と語ります。
■ケルシー監督「自分自身を受け入れることをテーマに」
劇中では、高校入学を控え、思春期を迎えた主人公・ライリーが、友達との関係や、進路などに悩む様子が描かれています。悪い想像ばかりしてしまったり、他人と比べてしまったり、無気力、恥ずかしさなど、思春期特有の感情が巻き起こる中で、本当に大切なものに気づいていきます。
思春期ならではの感情と向き合う姿が描かれた今作。映画を手がけたケルシー・マン監督は「この映画は、自分自身を受け入れることをテーマにしています。ダメなところも含めて、自分を愛すること。誰しも愛されるために、完璧である必要なはいのです」とコメント。さらにイベントでは「10代になると自意識が強くなり自分にすごく厳しくなる。それゆえに新しい感情が出てきて、自分のことを責めたりしますが、最終的には自分を愛するということを学んでいく、そういうことを込めました」と明かしています。