韓国国家情報院「北朝鮮特殊部隊1500人がウクライナの戦場に移動中」
消息筋「1万2千人の兵力をウクライナ戦に派兵予想」
韓国の国家情報院(国情院)が18日、北朝鮮特殊部隊のロシア・ウクライナ戦争参戦を確認したことを明らかにした。 国情院はこの日午後、報道資料で「北朝鮮特殊部隊員1500人余りの戦場派遣が始まった事実を8日確認した」とし「彼らは現在ロシア軍部隊に駐留中であり、適応訓練を終え次第戦線に投入されるとみられる」と明らかにした。 情報筋は「北朝鮮が最精鋭特殊作戦部隊である第11軍団、いわゆる暴風軍団所属の4個旅団の計1万2千人余りの兵力をウクライナ戦争に派兵するものと予想される」と述べた。 国情院によると、ロシア太平洋艦隊所属の揚陸艦4隻と護衛艦3隻が、8日から北朝鮮の清津(チョンジン)、咸興(ハムフン)、舞水端(ムスダン)付近の地域で北朝鮮特殊部隊員1500人余りを乗せロシア・ウラジオストクへの1次移送を完了し、まもなく2次輸送作戦が進められる予定だ。また、ロシア海軍艦隊の北朝鮮海域への進入は1990年以来初めてだという。ロシア空軍所属のAN-124などの大型輸送機もウラジオストクと平壌(ピョンヤン)を頻繁に行き来しているという。 国情院は「ロシアに派兵された北朝鮮軍人は、極東地域のウラジオストク、ウスリスク、ハバロフスク、ブラゴヴェシチェンスクなどに分散され、現在ロシア軍部隊に駐留中であり、適応訓練を終え次第戦線に投入されるものとみられる」と明らかにした。国情院は「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が先月11日と今月2日の派兵に先立ち、特殊戦部隊を2度にわたり参観した」とも述べた。ロシアに派遣された北朝鮮軍は、ロシアの軍服とロシア製武器の支給を受け、容貌が韓国人と類似したシベリアのヤクティヤ・ブラティヤ地域住民と表記された偽造身分証も発給されている」と伝えた。国情院は、彼らが戦場投入の事実を隠すためにロシア軍に偽装したと見ている。 これに先立ち国情院は今年8月初め、北朝鮮のミサイル開発の中核を担う軍需工業部のキム・ジョンシク第1副部長が、数十人の北朝鮮軍将校とともに数回にわたってロシア-ウクライナ戦線付近のミサイル発射場を訪問し、現地指導をしている状況を把握。北朝鮮軍の動向を密着監視していたところ、8日から13日にかけて北朝鮮がロシア海軍の輸送艦を通じて特殊部隊をロシア地域に輸送するのを捉え、北朝鮮軍の参戦が始まった事実を確認したという。 国情院は「北朝鮮が昨年8月から現在までの間に、計70回にわたりコンテナ1万3000個分以上の砲弾・ミサイル・対戦車ロケットなどをロシアに支援したと評価した」と明らかにした。国情院はウクライナ国防情報総局の確認結果を根拠に、北朝鮮がロシアに支援した武器は122ミリ・152ミリ砲弾、対戦車ミサイル「火の鳥-4」、KN-23など短距離弾道ミサイル、RPG対戦車ロケットなどだと明らかにした。それと共に「これまでロシアを行き来した貨物船に船積みされたコンテナの規模を勘案すると、今までに122ミリ・152ミリ砲弾など800万発以上がロシアに支援されたとみられる」と補足した。 国情院側は「これまで海外メディアが提起してきた『ロ朝の直接的な軍事協力』疑惑が公式に確認された」とし「友好国との緊密な情報協力を通じてロ朝軍事協力の動きを継続して追跡・確認する」と明らかにした。 シン・ヒョンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )