佐世保の灯籠タワー再検討へ 台風で破損…「金食い虫」と懐疑的な声 クルーズセンターに予定の2基
長崎県佐世保市の宮島大典市長は25日の定例会見で、同市浦頭地区の国際クルーズ拠点近くに本年度中に建てる計画をしていた灯籠タワー2基について、整備内容を再検討する考えを明らかにした。灯籠タワーを巡っては、台風でビニール製の提灯(ちょうちん)が破損。議会や市民から「維持管理費がかかり、金食い虫タワーにならないか」と設置の是非を含めて懐疑的な声が上がっていた。 宮島市長は会見で、議会から強風対策に対する不安が寄せられたことなどを挙げ「全体的な規模感や提灯の材質、提灯以外の装飾などを含めてランニングコストを考慮し再検討したい」と計画を見直す考えを示した。 2基を設置する予算は9月定例市議会で可決されているが、市は12月2日から始まる定例市議会に設置費用8千万円を減額補正した本年度特別会計補正予算案を提出する。市は耐久性を持った提灯設置や灯籠タワーの規模感の見直しなどを検討し、来年度の当初予算に再度提案したい考え。 灯籠タワーは6月から供用を始めた佐世保クルーズセンターそばの屋外に3基を常設する計画。3基ともに3500個の提灯を装飾する計画で、高さ25メートルは本家・江迎町の千灯籠タワーと同じ。3月に設置した1基は8月下旬に長崎県などを襲った台風10号で提灯が約50個破損した。