相次ぐ大会中止でも“損をしない“日本女子プロゴルフ協会へ漏れてきた不満の声
深刻な新型コロナウイルスの感染拡大で世界のゴルフ界も完全にストップしているが、誰もが初めて経験する非常時の対応には日米のツアーで大きな差がある。最大の違いは、トーナメント中止の発表の仕方だ。日本は統括団体の日本ゴルフツアー機構(JGTO)、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が主催者との連名などで1試合ごとに中止を発表しているが、米ツアーは男女とも包括的なのだ。 例えば中断中の米女子ツアーは2月に渋野日向子(21、サントリー)も出場予定だったタイ、シンガポールなどアジアツアー3試合にすいて今回の新型コロナ禍による初めての中止を決め、その後は、感染拡大の状況に合わせて延期、中止を随時発表してきた。 今月3日には「全米女子オープン」を6月から12月に変更するなど4試合を延期、また1試合を中止とするなど新たなツアースケジュールを発表。今後の状況によっては新日程も変更される可能性はあるが、不透明な状況の中でも選手にとっては予定も組みやすくなるだろう。 一方、国内女子ツアーは開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」から7試合連続の中止となった「KKT杯バンテリンレディス」まで1試合ごとに中止が発表されてきた。 いずれも無観客での開催が協議されてきたが最終的には中止に。そのたびに選手、ツアー関係者は落胆し、日程の再調整を余儀なくされてきた。 7日、国内ツアー第9戦の「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」(5月1日~3日、浜野GC)の中止が発表されたが、前日の6日には、「フジサンケイレディスクラシック」(4月24~26日、静岡・川奈ホテルGC)の中止が発表されていた。ギリギリまで開催可否を検討する大会主催者の努力は理解できるが、1試合ごと、2日に分けて中止を発表する意図がよくわからない。この日米の決断の差は、JLPGAが大会主催者に名を連ねていないことが最大の原因だ。