阪神・近本 痛烈先制弾「思い切っていけたのがよかった」チームトップタイ5号は昨季より約3カ月早い到達
◇セ・リーグ 阪神4ー3DeNA(2024年5月10日 横浜) 阪神・近本が難敵・東に痛烈な先制パンチを食らわせた。昨季対戦防御率0・78を許した最多勝左腕から右翼席へ通算11本目の先頭打者本塁打をたたき込んだ。昨年6月30日の巨人戦(東京ドーム)以来、球団では4位・今岡誠(真訪、現打撃コーチ)の12本まであと「1」に迫る一撃でもあった。 「今日は思い切っていくと決めていた。狙い球がどうとか、ヒットを打てるとかじゃなくて、しっかり思い切っていけるかどうか。それはどんな状況でも、いつでも思い切っていくことはできる。メンタル的にいけないときもあるが、今日は思い切っていけたのがよかった」 7、8日の広島2連戦で計1点しか奪えず連敗。2位・巨人に0・5ゲーム差に迫られていた。打線も活況とは言えない中、混戦から抜け出すべく身を粉にした。1―1の6回はカウント0―1から今度は東のスライダーを捉えて右翼線二塁打。突破口を開き、中野の右飛で三進し、大山の左前適時打で一時勝ち越しの生還を果たした。 「(二塁打は)直球だから…とか、スライダーだから…とか、狙い球がどうとかではなく、思い切っていけるかどうか、というところで反応できた」 5号は森下と並ぶチームトップで、昨季よりも約3カ月も早い到達だ。春季キャンプから習得に励んだ「角度のついた弾道」が結果として表れつつある。本塁打が出れば今季5戦5勝、昨季から8連勝へ伸びた。(八木 勇磨) ○…近本(神)が東(D)から初回先頭打者本塁打。昨季6月30日の巨人戦以来通算11本目で、DeNA戦は巨人戦に並ぶ球団別最多の4本目。東からは初本塁打。阪神打線が東から本塁打も22年5月15日の佐藤輝以来2年ぶりで、昨季は3度の対戦で完封1度を含む2勝を許し、防御率0.78に抑えられていた。