年1億円コスト削減…JR東海、走行時の車輪形を自動測定
JR東海は走行している列車の車輪形状を自動で測定する「車輪形状測定装置=写真」を開発した。車輪は走行時に摩耗し、形状が変化するため、従来は一定の期間や、各線区で定められた走行距離ごとに、車輪のレールとの接触面を削り、乗り心地を維持してきた。線路の曲線の多さなどから摩耗が大きく、削正頻度の高い在来線では、削正を最適化し、車輪の寿命延伸が実現できるため、材料費や作業費を合わせ年間約1億円のコスト削減を見込む。 2025年度中に新幹線での運用、26年度以降に在来線での運用開始を予定する。 車輪形状測定装置はレーザー光を車輪に照射し、高速度カメラで撮影した画像の解析によって車輪の形状を演算する。列車通過速度は80キロメートル時まで対応可能で、通過する列車の編成番号や車輪の位置を識別し、自動でデータを取得する。 レーザー発光器などの測定装置をコンパクト化し、耐候性と防塵性を有する構造としたことで、本線などの屋外環境でも設置が可能。新幹線で1カ所、在来線は4カ所に設置する予定。