いま押さえるべきネイビースーツ スタイリスト・四方章敬が選ぶ3着
連載《メンズスタイルブック》
もっとカッコよくなりたいと願うビジネスパーソンに服選びのコツや着こなしの技をお届けする「メンズスタイルブック」。今回から気鋭のスタイリスト、四方章敬(しかたあきひろ)さんが登場します。最初に取り上げるのは、ビジネススタイルの王道たるネイビースーツ。春夏らしい清涼感とともに、さりげなくセンスをアピールできるえりすぐりの3着をご紹介します。 【写真・動画はこちら】ノータイの襟をカッコよくまとめるには? 1分動画でわかる「四方章敬のおしゃれワンポイント」 おすすめスーツもチェック!
■「ここぞ」の場面で…自信も身につくネイビー
ネイビースーツはビジネススーツの基本中の基本。端正かつ知的な印象をまとえ、ビジネスで最も大事にしたい清潔感の演出にも効くことから、ここぞという場面にはネイビースーツで臨むという方も多いことでしょう。 一方、フレッシャーズを含めて多くの人が着用するため、なかなか個性を演出しづらいジャンルであることも事実。四方さんは次のようにアドバイスします。 「ネイビースーツの特徴であるシックさを崩さずに個性を表現したいのなら、生地にこだわってみてはいかがでしょう。多くの人が着用されるのは、ウール100%のスムースな生地感で、色合い的に少しダークなタイプ。だから、たとえば素材感が効いたものを選んだり、色のトーンを少し明るめにしたりするだけで、かなり新鮮な印象になるんです。ある程度の年齢やキャリアを重ねてきた方なら、リッチな光沢をたたえたものや柄が入ったものを選んでもいいでしょうね」 今回、四方さんはその生地に着目しながら、春夏におすすめな3タイプのネイビースーツをセレクト。いずれも王道のウール100%生地とは異なる独特のタッチで、これからの季節にふさわしい清涼感もたたえています。一味違うネイビースーツをお探しなら、ぜひ参考にしてみてください。
■おすすめ:1 「モヘア混のネイビースーツ」
「夏場といえど端正さを崩したくない人に最適です」(四方さん) 四方さんがまずおすすめしてくれたのは、モヘアにウールを混紡した生地を使ったスーツ。ちなみにモヘアとはアンゴラヤギの毛のことです。ウールより太くて長く、シルクをしのぐ光沢と滑らかさ、そして軽さを特徴としています。単独で紡績するのが難しいため、このようにウールと混紡されるのが一般的です。 「サラリと清涼なタッチや上品な光沢が好まれ、モヘア混生地は昔から春夏服地の定番です。モヘアはハリコシに富むためにシワになりにくく、仕立て映え(スーツに仕立てたときにきちんとシルエットが出ること)するのもいいですね。夏とはいえ正統派のビズスタイルを崩したくない人には絶好の生地でしょう」(四方さん)