「昭恵氏と石破首相のギクシャク問題」“主犯”はトランプ氏ではなく外務省か
昭恵氏に政治的野心など少しもなく
石破氏に好感を持たない人は「民間人すら会えたのに」と言い、昭恵氏や安倍元首相を嫌う人は「出しゃばり」と言わんばかりの物言いで彼女を批判したのである。 「そもそも昭恵氏自身が訪米してトランプ夫妻と面談することを進言する勢力がいたようです。トランプ氏が2016年11月の大統領選で初当選した直後に安倍晋三首相がニューヨークを訪問して面談し、そこから良好な関係を構築したことにならってのことでしょう」(同) あくまでも個人的な関係での訪米と伝えられていたわけだが、何らかの思惑を持つ永田町関係者がいたということのようだ。 「もちろん昭恵氏に邪心や政治的野心など少しもなく、自身が訪米することで“お役に立てるのなら”と外務省には事前に伝えていました。実際に現地でアテンドしたのは外務省関係者ですが、よくわからないのは官邸には昭恵氏の訪米自体、直前まで伝えられていなかったことです。このあたりの意図が見えないのです」(同)
外務省の不手際を指摘する声
「石破氏と安倍元首相との間の溝に配慮してのことだったのか理由は定かではありませんが、何事も方便でしょう。結果、官邸は恥をかかされ、昭恵氏が一部から不当に非難されることにもなってしまった。誰も得をしていないのです。事前に話をつけたうえで、石破氏が“私から昭恵さんにお願いした”などと言っていればとても良い話としては収まったのではないか、との指摘がありましたね」(同) 安倍元首相が石破氏を信頼していなかった、関係が悪かったという話は有名だ。生前のインタビューなどでもそうした印象を口にしている。 「そういった遺恨があったとしても安倍元首相はすでに亡くなっていますし、今の石破氏がそこにこだわるとは思えません。昭恵氏にも官邸に対して思うところがあるはずもないのに、結果として両者がギクシャクしているような印象すら広めてしまった。官邸に直前まで伝わらなかった理由は判然としませんが、“もっとうまくやれたのでは”“ギクシャクしすぎでは”などと外務省の不手際を指摘する声が大きくなってきていますね」(同) 外務省なりの弁明、主張、言い訳も当然あるのだろうが、激変する世界情勢に対応できているのか不安視する声が上がるのも無理のないところかもしれない。 デイリー新潮編集部
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