いま”所沢LOVE”が爆発中! 若手クリエイターや地元の店を発掘・魅力を発見できる「歩きたくなるまちづくり」進行中 埼玉
個人も企業も。力を合わせて街をつくり上げる
そして特筆すべきことは、地元企業である西武鉄道やKADOKAWAの2社が参加をしたことです。現在彼らは街のプレーヤーと目線もあゆみもともに揃えて活動をしています。それまでは、「何かをしたい」と思っていても、きっかけが作れなかったようです。 2020年に東所沢エリアに移転したKADOKAWA。本社の横には、アミューズメント施設「角川武蔵野ミュージアム」が併設され、一体の街「ところざわさくらタウン」としてにぎわいを見せています。これまでは倉庫街、住宅街としての印象が強かった東所沢エリアに、多くの人が訪れるようになりました。しかし、地元の住民とのつながりを持つ機会がなかなか見出せず、いつか地域と手を組んで街を盛り上げたいと思っていたようです。そんな中で出会ったのが地元のオーガナイザーである角田テルノさん。彼をきっかけに、同社はTDWに参加することになります。
この2日間、ところざわさくらタウンでは、KADOKAWA主催で、「武蔵野回廊文化祭」を実施。そのうちの一つのコンテンツ「奇天烈縁日」は角田さんがプロデューサーとして関わるというコラボレーションが生まれました。また、現地ではコスプレイベントも開催。アニメの聖地ここにありを印象付ける催しとなり、所沢に多くの若者が足を延ばしたのです。
これら7箇所の回遊を生み出すために力を貸したのが西武鉄道。各地を歩き回る仕掛けの一つとして、西武線アプリスタンプラリーを実施しました。西武鉄道株式会社 事業創造部 沿線価値深耕担当の今成瞬(いまなり・しゅん)さんは、これまでまちなかで特徴的なイベントが実施されていることは知っていたけれど、今回の市の取り組みを通じてプレイヤーとの連携にもつながったことに意義を感じているそうです。 「駅を中心としてまちを活性化するため、行政やまちのプレイヤーの方々と連携し、一体感を持って駅やまちの特徴を表出していきたい。規模や組織は関係なく、互いにフラットな思いで街をよくしていきたいと行動しています」(今成さん)
社会実験はまだまだ続く
こうして街を挙げて壮大な仕掛けをつくり上げた社会実験。私たちが地域のプレーヤーの話に耳を傾け、市内を歩き尽くした時には、とっぷり日もくれていました。これほどに所沢の街を歩き尽くしたことは未だかつてないというほど。30代前後の若いプレーヤーたちが新たに街を動かし始めていることに驚きを感じ、すっかりイメージは一新されたのでした。 若い世代がゆるくつながり合いながら街を盛り上げている姿っていいですね。新しい街のつくり方だと体感した1日でした。 ●取材協力 ・RFA ・公共R不動産 ・西武鉄道 ・暮らすトコロマーケット ・西とこ文化祭 ・KAWAYA市 ・武蔵野回廊祭
永見薫
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