「甲子園は日差しが強かった」平田のエース古川 終盤力尽きる センバツ交流試合
2020年甲子園高校野球交流試合は第2日の11日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、平田(島根)は創成館(長崎)に0―4で零封負けした。 【創成館-平田 熱戦の様子を写真特集で】 もう、限界だった。4点目を奪われた平田のエース古川は、さらに10本目の安打を浴びたところで八回途中、マウンドを降りた。「疲れがきていた。甲子園は日差しが強かった」。球数も100球を超え、力尽きた。 序盤から強気に内角を突いた。球威のない右腕は、己が生きる道を心得ている。四回1死三塁のピンチでは、創成館の5番・長田を内角攻めで追い込み、最後は低めの変化球で空振り三振に仕留め、後続も断った。七回までは2失点の好投。植田監督も「逆球も少ないし、(野手が)ポジショニングを取った所に打球が来ていた」とエースをたたえた。 春夏通じて初の甲子園だった今春のセンバツは新型コロナウイルスの影響で中止。地元育ちのエースは過疎地の祝福と期待を感じていたからこそ、中止の決定に「目の前が真っ暗になり、絶望感があった」。それでも、全体練習が自粛になっても黙々と走り込みの量を増やすなどして下半身を強化。交流試合の開催が決まると「最後の一戦」に備えてきた。 憧れの舞台で結果は出せなかったが、「やりきった気持ちの方が大きい」。終盤まで健闘したエースの表情は、とてもすがすがしかった。【新井隆一】 ◇全16試合をライブ中継 ニュースサイト「毎日新聞」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)と「Yahoo!JAPAN」が運営する「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)で展開する「センバツLIVE!」では、センバツ交流試合の全16試合をライブ中継します。センバツLIVE!は、パソコンやスマートフォンで、いつでもどこでも無料でお楽しみいただけます。勝負の裏側に迫った最新のニュースや写真特集など、試合の情報が盛りだくさんです。センバツ交流試合にどうぞご注目ください。