「韓国は安全ですか?」…“弾劾政局”にKビューティー・旅行にも影響(1)
Kビューティーブームに支えられ、輸出を増やしているある中小化粧品メーカーは5日、ベトナムの販売代行会社から問い合わせの電話を受けた。市場調査のために韓国を訪れた関係者の安全を確認する内容だった。 化粧品の製造・生産を担当するほかの会社は米国、欧州の顧客会社の連絡が相次ぎ、海外顧客会社全体を対象にお知らせのメールを送った。この会社の関係者は「生産工程と納期予定日に支障が生じるのではないかと懸念する問い合わせが多かった」として「顧客会社に工場には全く問題がないという事実を公式に知らせた」と話した。 景気低迷で苦しんでいた産業界が再び悪材料に見舞われた。8年ぶりに繰り返された大統領弾劾政局で政治的混乱が大きくなっているからだ。海外顧客を直接相手にするビューティー・旅行業界などは「韓国フォビア」による売り上げの減少を心配している状況。内需中心の流通・食品業界も消費心理の萎縮と為替の変動による影響を懸念している。 事業のために韓国を訪れていた企業家らが訪韓日程を縮小したり、最初からキャンセルしたりして、産業界は輸出と投資に支障が生じるのではないかと懸念している。8日、産業界によると、スウェーデンのバレンベリー家の投資持株会社であるインベスターABのヤコブ・ワレンバーグ会長は、7日までだった韓国滞在日程を縮小し、1日早くスウェーデンに出国した。スウェーデンのクリステルソン首相が5日に予定された訪韓日程を完全に取り消すと、経済使節団に含まれたスウェーデン企業も訪韓日程を完全に取り消すか、日程を短縮してスウェーデンに戻った。 マイクロソフト(MS)は全役職員に韓国出張の自制を求める内容の緊急告知メールを発送し、グーグルコリアは全社在宅勤務措置に乗り出した。米国に本社を置くあるグローバル素材企業も、韓国生産現場を訪問することにした高位関係者が日程を縮小し、1日で帰国した。同社の関係者は「出張をキャンセルしようとすることをやっと説得してソウルに来たが、工場も訪問せずに懸案報告だけ受けた後、急いで米国に戻った」とし「予定された投資までキャンセルするのではないかとはらはらした」と話した。