SNSで批判されても「オレらはファミリーだぞ!」…なぜ日本代表の伝統「選手ミーティング」はスマホ世代の心にも刺さるか〈五輪予選ウラ話〉
大岩剛監督率いるU-23日本代表は、U-23アジアカップで優勝し、大陸王者としてパリ五輪に挑む。その18人枠をめぐるメンバー争いでは、久保建英(22/レアル・ソシエダ)未招集が報道されるなど注目が集まっている。現地取材した記者に「今後に期待する選手」と「選手ミーティング裏話」について記してもらった。(全2回/第1回も) 【画像】「久保招集見送りなら右2列目は“あの海外組”OAは上田とDF2人…って誰?」4-3-3のフォーメーション図で確認(トルシエ+ブラジル人記者の予想も)。ロン毛の長谷部21歳など日本代表レア写真も見る 悪い流れを断ち切るべく、選手だけでのミーティングが開かれたのは、韓国に敗れた翌日のことだ。 その後、大会中に2回目も行われ、U-23日本代表は最高のフィナーレを迎えたのだから、その効果は相当なものだったということになるのだろう。 パリオリンピックのアジア最終予選を兼ねた、U-23アジアカップ。大会前には日本のパリ行きを危ぶむ声も多かったなか、パリ世代の選手たちは、そんな低評価を自らの力で覆してみせた。
カタール戦前は「なかなか寝つけなかった」
終わってみれば、アジアを制しての堂々たるパリオリンピック出場である。 考えられる日本の勝因はいくつもあるが、そのひとつに、試合を重ねるごとに強まっていったチームの一体感が挙げられる。そこに大きく作用していたのが、冒頭に記した選手ミーティングだった。 日本はグループステージ2連勝で早々に決勝トーナメント進出を決めたものの、続く第3戦では韓国に0-1と敗れた。引きずる必要のない敗戦だったが、試合後の選手たちの様子を見る限り、そのショックは決して小さなものではないように思われた。 しかも、そこから中2日で迎える準々決勝は、のちに多くの選手が口にしたところによれば、最も大きなプレッシャーがかかっていた試合だった。 すでにオリンピック出場が決まっていた決勝や、負けても3位決定戦にチャンスが残っていた準決勝とは異なり、準々決勝だけは後がない。副キャプテンのひとり、山本理仁も「(準々決勝の)カタール戦は負けたらアウトだったので、今まで感じたことのない重圧でした。緊張というより負けたらどうしようっていう不安で、なかなか寝つけませんでした」と、苦笑いで振り返る。
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